内容説明
フォスター(血縁や法的関係によらない養育)のありようを考えることは、福祉の話ではなく社会の話。社会的養護の話ではなく子育て(子育ち)の話。日本で初めての里親・ファミリーホーム・養子縁組の写真展「写真と言葉でつむぐプロジェクトフォスター」。プロジェクトが大切にしたのは、笑顔もケンカも食事もすべて含んだリアルな日常。これまで登場した方々をフルカラー写真とともに紹介しながら、暮らしやすい社会、楽しい子育て、健やかな育ちを作っていくにはという問いに向き合います。
目次
1 社会的養護概説
2 託される(大塚美奈子さん(里親)―家庭養護とは家族としての成長
齋藤直巨さん・竜さん(里親)―子ども本人の尊重とは
稲垣薫さん・りつ子さん(里親&ファミリーホーム)―家庭が社会
宇津孝子さん(里親&ファミリーホーム)―数えられない家族
シンシア・ルーブルさん(養親)―ダウン症のある子の養子縁組
清水徹さん・友里恵さん(養親)―ここちよい暮らしの先に)
3 託す(齊藤益子さん(施設と里親に預けた経験がある母親)―家族を手放さないために預ける
奥田幸世さん(養子に託した生母)―あふれる母性を止められない)
4 託し託される(若林朋子さん(養子)―養子であることを肯定する
浦河べてるの家 向谷地さん・石川さん・川村さん(いろいろな立場)―親の複数性)
5 育つ・育てるのこれから
著者等紹介
白井千晶[シライチアキ]
1970年生まれ。現在、静岡大学人文社会科学部社会学科教授。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。専門は不妊・出産・子育てなどのリプロダクションの社会学。子どもや女性の福祉にも取り組む。早稲田大学非常勤講師、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。全国養子縁組団体協議会代表理事、養子と里親を考える会理事
江連麻紀[エヅレマキ]
1980年生まれ。写真家。2000年、徳島文理大学短期大学部卒業。2010年、東京写真学園卒業。妊娠や出産の撮影、精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点べてるの家の人びとの撮影、ダウン症のある人びととその家族、里親家庭、ファミリーホーム、養子縁組家族の撮影など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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