内容説明
愚者たちはそれぞれのステージで多様な笑いを創作し、場の感興を盛り上げながら人びとを笑わせ、自分を笑う者を笑った。そして、ときに埒もない、ときにグロテスクなまでのこの笑いの往還から、はたしていかなる文化が生まれたのか。そもそも社会はなぜ彼らを必要としたのか。本書はこうした疑問とも向き合うものである。
目次
第1章 愚者の風景
第2章 愚者劇
第3章 道化の世界
第4章 愚者の祭り
第5章 愚行結社
終章 愚者の文化
著者等紹介
蔵持不三也[クラモチフミヤ]
1946年栃木県今市市(現日光市)生まれ。早稲田大学第一文学部卒。パリ第4大学(ソルボンヌ校)修士課程修了。パリ高等社会科学院博士課程修了(歴史人類学・ヨーロッパ民族学専攻)。早稲田大学人間科学学術院教授、モンペリエ大学客員教授を経て、早稲田大学名誉教授、博士(人間科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
ソティ: 15~17世紀に上演ー社会や政治の風刺目的・愚者が重要な役割 王侯貴族の行事やカーニヴァルで公演・社会のスキャンダルや権力の濫用暴露 起源: フランドル地方で発展しフランス各地に広がる 演劇結社が成立→民衆の娯楽と社会批判の場 特徴: 風刺的視点が突出・階級を問わず愚かさ描く 社会の歪みを指摘し民衆の認識を高める役割 演劇の社会的役割: 権力や教会に対する抵抗の象徴 民衆のカタルシスとして存続 文化的観点: 愚者の文化は社会秩序を批判し変革を促す力 笑いが娯楽だけでなく批判と変革の手段として機能2025/02/05
takao
0
ふむ2025/03/17