内容説明
樹木は人間と、自然、神とを結びつけるものであった。世界最古の文学『ギルガメシュ叙事詩』には天を衝き抜くようなレバノン杉の森が神々の世界とされ、ウェルギリウスの『アエネーイス』の主人公も森の不思議な力に魅了され、南アジアの叙事詩『ラーマーヤナ』でも森が重要な空間となっている。大英博物館所蔵の樹木の標本帳や標本箱、スケッチ、水彩画、工芸品などを通して、われわれの歴史に樹木がいかに重要な意味を持ってきたのか、科学と芸術、旅行と交易、詩文と散文、神話や宗教など、裾野の広い文化史の一部として読み解く。
目次
第1部(樹木の知識;神話と象徴)
第2部 樹木譜(バオバブ;カバノキ;カジノキ;ツゲ;シーダー ほか)
著者等紹介
ケアリー,フランシス[ケアリー,フランシス] [Carey,Frances]
大英博物館で版画・素描部門副部長、ナショナル・プログラムの責任者、パブリック・エンゲージメント活動などを経て、現在はその専門知識を生かしフリーでコンサルタント、キュレーターとして活躍。2008~12年まで、大英博物館と王立キュー植物園との協同で博物館前庭に展示した植物環境シリーズのランドスケープ作成に携わる
小川昭子[オガワアキコ]
国際基督教大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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