内容説明
日本という国家の成り立ちに出雲大社が果たしてきた役割を、考古学・古代史・中世史・近世史・民俗学・宗教学・植生景観史など、様々な研究が明らかにする。
目次
大いなる神の社 出雲大社
神祭りの源流 古代出雲の祭祀遺跡
神社建築の源流を探る
古代びとの語った神話世界と出雲大社
聖なる場所の記憶 土地に埋もれた神話
大和王権にとっての出雲
出雲大社と大己貴神
出雲の地位の変化
柱は高く大きく
聖なる空間の継承 中世・近世の出雲大社〔ほか〕
著者等紹介
千家和比古[センゲヨシヒコ]
1950年島根県生まれ。國學院大學大学院文学研究科修士課程修了。出雲大社権宮司。専攻は日本文化
松本岩雄[マツモトイワオ]
1952年島根県生まれ。國學院大學文学部史学科卒。島根県教育庁文化財専門官。専門は日本考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
7
出雲大社に関して17章の論考を集める。新谷尚紀は、大和政権にとってなぜ出雲が特別であったかを龍蛇神祭祀に求める。出雲の神在月では海上が荒れるが「龍蛇さん」という南海産のセグロウミヘビが漁師たちの船に寄り付く。漁師たちはこれを出雲大社などに納め米俵一俵をもらったという。神聖視された海蛇を祀ること、「出雲の王はその自然的霊威力を自らの霊肉に受け取り、その祭祀王としての文化的霊威力を更新し続けていた祭祀王だと考えられる…それに比べて、倭の五王以来、大和政権にとって欠けていたのは…霊威力という属性であった」という2020/02/05
takao
1
ふむ2021/02/21