内容説明
反逆罪によりオーストラリアに追放されたテメレアと、その担い手ローレンス。ラム酒軍団の反乱に混迷するシドニーから離れ、内陸に道を求めて、ひたすら荒野を進む。託された竜の卵は三個、旅の友は火噴きの竜。遠征隊は灼熱の赤い大地で、なにを見るのか。熱風を翼に受けて、翔べ、テメレアよ！
著者等紹介
ノヴィク，ナオミ［ノヴィク，ナオミ］ ［Ｎｏｖｉｋ，Ｎａｏｍｉ］
１９７３年、ニューヨークで、ポーランド移民の子として生まれる。ブラウン大学で英文学を学んだあと、コロンビア大学でコンピュータを学びコンピュータ・ゲームの開発者となる。第１話『テメレア戦記１ 気高き王家の翼』でデビュー、ヒューゴー賞史上初めて新人としてノミネートされ、また『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督が映像化権を取得したことでも注目され、本シリーズは人気のベストセラーとなった。現在は作家であり出版社社長であるチャールズ・アーダイとニューヨークで暮らしながら、テメレア・シリーズを書きつづけている
那波かおり［ナワカオリ］
英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
37
シリーズは第4巻を分岐点として、テメレア＆ローレンスの扱いががらりと変わる。貴重種セレスチャルと、それを飼いならせる(ローレンスが聞くと異論が出そうな言葉だが)担い手コンビとして、英国で一目置かれていた一人と一匹が、常に周囲から蔑みと怖れがないまぜになったような視線を浴びるようになる。自らの正義(というよりテメレアの熱意)に負けて、竜疫を防ぐ特効薬を敵国に届けたローレンスだが、反逆罪として今回も流刑者達が集まってできた島、オーストラリアにやって来る。最終的にテメレアとローレンスはイギリスを離れる？2022/09/20
鐵太郎
24
オーストラリアに流刑になったローレンスとテメレアの奮闘記。作家はいわゆる西欧文明が東洋やアメリカ両大陸を踏みにじって栄華を極めたことを怒っているように思えます。このファンタジーの中で、それを償おうというのかな。オーストラリアの砂漠をシドニーから西寄りの北岸にまで踏破した旅の果てに見たものは、西欧の軍備に対抗できる東洋だったという顛末と、それを当然のように叩き潰そうという西欧。さてこの先はどうなるのかな。2015/05/31
tom
20
ローレンスは、オーストラリアに流刑される。仕事は、竜の卵３つの世話。彼とテメレアは、権力者の横暴にうんざりしながら卵を守ろとする。でも卵の一つが奪われた。ここから始まる内陸地の旅。冒険も戦いもあるけれど、物語は淡々と進み、ローレンスはようやくイギリスや軍の軛から縁を切ろうと思い始める・・・。登場するローレンスの上位者は、いずれも無知で浅はかな横暴人。繰り返し書いているので、うんざりする。著者が書きたいテーマの一つは、権力者や差別者の横暴だから仕方ないとは思うのだけど、疲れてしまって読み飛ばす。2025/04/12
びぃごろ
16
未開の地オーストラリアで苦しい南北往復記。 中国の巨大龍リ―の出現。神の風が起こせなくなった時にはまさか！と本を閉じた。テメレアの卵も結局叶わず・・・しかし新たなドラゴンの誕生にはワクワクした。今度どんな活躍してくれるのか、クルンギル。また1年後のお楽しみか。2015/05/07
プレミアムモルツ
10
我慢に我慢を重ねて、さらに我慢のⅥ巻だった。人間よりドラゴンの方が優れているではないか。2015/05/05
