内容説明
男の名はマイク・モラン。妻のリズと二人暮らしの42才。フリーのジャーナリストを生業とするこの平凡な男の人生は、ある日を境に一変する。世界のあり方をも含めて。1950年代のイギリスで人気を博した「マーベルマン」を、アラ○・○ーアが独自の視点で解体・再構築し、コミックスに革命をもたらした大傑作。絶賛を集めながらも諸事情により長らく絶版となっていたこの幻の名作が、2014年の今、奇跡の大復活を遂げる!『ミラクルマン』を読まずして、ム○アを、コミックスを語る事なかれ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おにく
17
漫画にはタブーがありますよね。変身して服が破れたのに変身を解くと元に戻ってるとか、もし本当にスーパーヒーローが居たら、どんな生活をしているだろうとか、それを漫画だからとあやふやにせず、本作は独自の解釈でリアリティーを持たせています。スーパーヒーローとして生きる爽快感とは裏腹に、生来の自分に戻ったときの虚無感。これまで子供が授からずにいた夫婦が、変身したまま一夜を明かしたら妻が妊娠。妻を寝取られた気分になり、妻に慰められるシーンが好きです。彼の能力は地球に留まらず、宇宙規模の展開に。続きが楽しみです。2014/11/30
garth
5
(ジ・オリジナル・ライターの件とか)いろいろ鑑みて思うに…やっぱム○ア先生って中二…2014/07/26
F4ふぁんとむ
4
思いっきりスーパーマンのパチモン風なのだが、中身は一筋縄ではいかないまごうことなきアラン・ムーア。いくらでも深読みできそうな一方で破綻してるような・・・・傑作というより怪作。2015/07/14
そら
4
二転三転するどんでん返しの展開とスピード感溢れるストーリーに終始圧倒される…80年代前半に描かれたコミックとは到底思えない かつて輝かしい黄金時代を生きた天真爛漫なキャラクター、ミラクルマン(マーベルマン)が救い様の無い絶望的な世界へ身を投じられていく姿は、版権問題で振り回されたこのキャラクターの人生を現しているものでもあるように思えた。もう続きが楽しみで仕方がない……!見よ…我の示したる超人の姿を!彼は稲妻にしてまた狂気なり!2014/09/26
IMY
4
時代背景を知った上で読むことをお勧めします。と、いうのもほとんどの邦訳読者はこの作品の影響を受けたであろう作品を読んできた人間なので、いろいろな作品との既視感を感じざるを得ないのです。過去のヒーローの再生とリアリティを持たせるアプローチの元ネタであり、それが1980年代前半に書かれたもの、ということに感嘆します。 本としては結構厚いな、と思ったら1/3くらいは資料ページでした。2014/08/31