内容説明
戦後、市民は原爆ドームのことなど考える余裕はなかったであろう。しかし、60%の市民はドーム保存を望んでいた。20余年、放置されて存廃にゆれた。広島県物産陳列館とは、いったいどんな建物だったのか?原爆ドームの数奇な運命をたどる。
目次
第1章 建築観と戦後への決意―佐藤重夫の進む道
第2章 平和記念式典と平和記念公園の成り立ち
第3章 原爆ドームの運命
第4章 ドーム調査と広島市の決断
第5章 原爆ドームの回生
第6章 保存工事の検証―二つの大きな実績
著者等紹介
古川修文[フルカワノブヒサ]
北海道伊達市出身。元法政大学工学部建築学科教授、博士(工学)。日本民俗建築学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どん
3
原爆ドームの再生、保存に携わった佐藤重夫の生涯を綴った伝記。被爆後20年間放置され、崩れかけた原爆ドームの保存の必要性に気付き、市やいろいろな専門家、企業に協力を働き掛け保存工事を完遂する。いま私たちが目にする原爆ドームは佐藤先生の尽力の賜物。当時の広島の様子もよくわかり、母校の旗が写った写真も感慨深い。 重たい内容かと思ったが文章も説明も平易で読みやすくわかりやすかった。2022/11/13
Mr.deep
1
意外と知らなかった、原爆ドームの保存に至る経緯と努力の物語に感動。個人的には後半の工事実務パートが特に面白かったです。2023/01/08
鈴木貴博
0
旧広島県産業奨励館の残骸が原爆ドームとして保存され広島の象徴として再生するに至った歴史を、それに与るところ大であった建築学者佐藤重夫氏の生涯とともに描く。2025/04/22
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