出版社内容情報
戦場、野戦病院、兵舎、総司令部などにおける「現実」を直視し、戦時下の軍人や女たちの生を鮮明に描き出すことによって、戦争美化の言説に抗議の声をあげる――パリ郊外のメダンにあるゾラ宅に集った、モーパッサン、ユイスマンスら6人のフランス自然主義作家が普仏戦争(1870-71)を記録、諷刺した短編小説集。本邦初完訳。
【目次】
序文
水車小屋の攻防 エミール・ゾラ
脂肪の塊 ギ・ド・モーパッサン
背?を背負って ジョリス?カルル・ユイスマンス
瀉血 アンリ・セアール
大七事件 レオン・エニック
戦闘のあと ポール・アレクシ
補遺一 (五十周年記念の再刊に寄せた)レオン・エニックによる序文
補遺二 メダンの夕べ―どのようにしてこの書が作られたか
註
『メダンの夕べ』年譜
訳者解題