ルリユール叢書<br> メダンの夕べ―戦争と女たち

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ルリユール叢書
メダンの夕べ―戦争と女たち

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  • サイズ 46判/ページ数 432p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784864883337
  • NDC分類 953
  • Cコード C0397

出版社内容情報

戦場、野戦病院、兵舎、総司令部などにおける「現実」を直視し、戦時下の軍人や女たちの生を鮮明に描き出すことによって、戦争美化の言説に抗議の声をあげる――パリ郊外のメダンにあるゾラ宅に集った、モーパッサン、ユイスマンスら6人のフランス自然主義作家が普仏戦争(1870-71)を記録、諷刺した短編小説集。本邦初完訳。


【目次】

序文
水車小屋の攻防  エミール・ゾラ 
脂肪の塊  ギ・ド・モーパッサン
背?を背負って  ジョリス?カルル・ユイスマンス
瀉血  アンリ・セアール
大七事件  レオン・エニック
戦闘のあと  ポール・アレクシ
補遺一 (五十周年記念の再刊に寄せた)レオン・エニックによる序文
補遺二 メダンの夕べ―どのようにしてこの書が作られたか

『メダンの夕べ』年譜
訳者解題

内容説明

戦場、野戦病院、兵舎、総司令部などにおける「現実」を直視し、戦時下の軍人や女たちの生を鮮明に描き出すことによって、戦争美化の言説に抗議の声をあげる―ゾラ、モーパッサン、ユイスマンスら6人のフランス自然主義作家が普仏戦争を記録、諷刺した短編小説集。本邦初完訳。

著者等紹介

ゾラ,エミール[ゾラ,エミール] [Zola,´Emile]
1840年、パリ生まれ。書店勤務のかたわら執筆を行い、『テレーズ・ラカン』(一八六七)などを発表。科学と合理主義に基づく姿勢を「自然主義」と呼び、運動を主導した。『ルーゴン=マッカール叢書』を構想し、『居酒屋』(1877)、『ナナ』(1880)で成功を収める。晩年にドレフュス事件に介入し、アルフレッド・ドレフュス復権に貢献した

モーパッサン,ギ・ド[モーパッサン,ギド] [Maupassant,Guy de]
1850年、ノルマンディー地方のトゥールヴィル=シュル=アルクに生まれる。役所に勤めながらフローベールの指導のもとに研鑽を積み、1880年に短編「脂肪の塊」で成功を収める。以後、勢力的に活動して多数の中短編を発表、農民や小市民の生態を諷刺的に描いた

ユイスマンス,ジョリス=カルル[ユイスマンス,ジョリスカルル] [Huysmans,Joris‐Karl]
1848年、パリ生まれ。ボードレールの影響の濃い散文詩集『薬味箱』発表ののち、ゾラの自然主義に傾倒。『マルト』(1876)、『流れのままに』(1882)などを発表する。デカダンスの美学を謳う『さかしま』(1884)で転機を迎え、以後、自然主義から離反してゆく。『彼方』(1891)、『出発』(1895)、『大伽藍』(1898)などにおいて神秘主義や回心のテーマを追求し、自身もカトリックに転向した。絵画批評にも秀で、『現代芸術』(1883)、『ある者たち』(1889)などの評論がある

セアール,アンリ[セアール,アンリ] [C´eard,Henry]
1815年、ベルシーに生まれる。ゾラに感銘を受けて親交を結んだ。『メダンの夕べ』(1880)参加ののち、自然主義の理念を追求した『美しい一日』(1881)を発表。小説家としては寡作なー方、ジャーナリストとして活動し、演劇にも関心を寄せた。戯曲に『諦めた隣人たち』(1889)など。1906年に長編『海辺の売地』を発表。1918年よりアカデミー・ゴンクール会員

エニック,レオン[エニック,レオン] [Hennique,L´eon]
1850年、グアドループのバス=テールに誕生。ゾラを敬愛し、『献身的な女』(1878)、『エベール氏の災難」』(1884)などの自然主義小説を発表。のちに『プフ』(1887)、『ある性格』(1889)でより自由な作風を見せた。戯曲に『エステル・ブランデス』(1887)、『アンギャン公の死』(1888)。1990年よりアカデミー・ゴンクール会員(07-12年に会長)

アレクシ,ポール[アレクシ,ポール] [Alexis,Paou]
1848年、アン=プロヴァンス生まれ。文学を志してパリに上京、以後、ゾラの親友として自然主義の普及に努める。短編集に『リュシー・ペルグランの最期』(1880)、『愛への欲求』(1885)など、長編に『ムリヨ夫人』(1890)。ジャーナリストとして精力的に活動し、多数の新聞・雑誌に寄稿したほか、アントワーヌの「自由劇場」立ち上げに貢献した

足立和彦[アダチカズヒコ]
1976年、京都府生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学、パリ第四大学博士課程修了。現在、名城大学法学部教授。専門はフランス十九世紀文学、とくにモーパッサン

安達孝信[アダチタカノブ]
1990年、石川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学、パリ第三大学博士課程修了。現在、名城大学外国語学部准教授。専門はフランス十九世紀文学、とくにゾラ、ユイスマンス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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