内容説明
明治に生まれ昭和に生きた天才エッセイスト。絶品の筆致で蘇る、逝きし幻の東京の町並み、人、芸、味…。
目次
1 昔・東京~ラジオエッセイ(志ん生復活;東京のまつり;若葉一丁目 ほか)
2 ずいひつ・かんだ抄(神保町;神田のうた;神田のひと ほか)
3 昔・東京・うまいもの(上野 蓬莱屋;かんだ 藪;日本橋 まるたか ほか)
著者等紹介
安藤鶴夫[アンドウツルオ]
1908(明治41)年東京市浅草区向柳原町生まれ。八代目竹本都太夫の長男。都新聞を経て文筆家へ。落語を中心に芸能全般の評論を手がける。また演芸プロデューサーとしても活躍。63年「巷談本牧亭」で直木賞受賞。69年、持病の糖尿病が重くなり、都立駒込病院で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fwhd8325
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懐かしいと言うにはおこがましいのですが、これが東京の景色だったよなと思うことがあります。神田界隈には、まだこの著作に描かれているお店や景色が残っています。懐かしいではなく、ずっと残っていて欲しいと思います。私の中で東京の景色がなくなったと感じるのは、六本木ヒルズです。あの場所にあったWaveをはじめとする六本木文化がなくなり、あの無機質な高層ビルが建ったとき、東京がなくなったと感じたものです。まだ間に合う東京の景色をしっかりと焼き付けておきたいなと感じます。2020/08/11