内容説明
エロスか死か!美の動体視力があなたの価値観を転覆+震動させる…。若き町山智浩、中原昌也、菊地成孔に衝撃を与えた伝説の評論集が新世紀増補究極版(21 CENTURY ULTIMATE EDITION)として再起動!
目次
序章 セイレーン、老女、少女―魔女三態
第1章 倒錯夢遊
第2章 ツィンズ、ファナティック!
第3章 ウィーン世紀末・愛の行方
第4章 リリスの末裔
第5章 ロンドン世紀末とヴァンピリズム
第6章 ハードボイルドの夜の夜
第7章 アート・イントゥ・フィルムズ
終章 さらに魔女は多様に湧きいでし…
著者等紹介
滝本誠[タキモトマコト]
1949年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、平凡出版(現・マガジンハウス)入社。退社後ライター業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirayama46
3
はじめての滝本誠。『絢爛たる屍』におけるキレキレの解説が印象的だったので気になっていたのですが、なかなか読む機会がなくてやっと読めました。書誌情報が出なかったのですが読んだのは旧版。カバーの紹介文によると「映画と絵画、それに小説、音楽を相姦させて自分だけの快楽の園を創り出したい」とのことです。なるほど。わたしは映画を本格的に見始めてまだ3年くらいですし、絵画の知識に至ってはゼロに等しいですが、熱量のある文章で楽しかったです。脚注でのキング・クリムゾンやフランク・ザッパへの言及も愛情があって良いですね。2020/09/21
caniTSUYO
1
帯文の「若き町山智浩、中原昌也、菊地成孔に衝撃を与えた伝説の評論集…」の文字に食指が動き、購入。 映画内のシークエンスに映り込んだイコンから読み取る作家のテーマや潜在意識、アクロバティックな論理展開は確かに上記で挙げた彼らの文章に影響を与えているのがわかる。また著者の滲み出るエロスやフロアディアンっぷりは菊地成孔が色濃く影響下にあるのだろう。 美術作品について門外漢な私は分からないことが多かったが楽しく読めた。 個人的に好きなニコラスウェンディングレフンについてからのヤバさを記した回は慧眼でした2021/11/23