内容説明
トーキョーの公園はヘンだった!!日比谷公園、新宿御苑、明治神宮…etc.カルチャーギャップと大格闘、開発すったもんだ明治マル秘史。「『痴人の愛』を歩く」の著者が放つ最新東京文化論。
目次
一国の首都ができるまで
日比谷公園の誕生
新宿御苑の誕生
明治神宮の誕生
著者等紹介
樫原辰郎[カシハラタツロウ]
1964年大阪生まれ。大阪芸術大学文芸学科中退。映画監督、脚本家、評論家。ゲームを含め多くのシナリオを手がける。2007年『美女濡れ酒場』で第15回ピンク大賞・作品、脚本、新人監督部門受賞。2008年『ペルソナ』を監督。コラムでは食文化から都市、生物、アニメ、文学史まで幅広く取り上げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
渡邊利道
2
公園の成立から「東京」という街が生成されていく明治初年を活写する歴史エッセイ。膨大な人物(関係)と事件が列挙される歴史エッセイで、人間の思惑と行動力と偶然から歴史的な事象が立ち上がってくる現場を余裕のあるコラム的な文章で描いていて、膨大な情報量を重くならずにさばく手際は見事。ちょっと最近流行っている中世史の新書本と近しいものを感じた。主に扱われるのは日比谷公園、新宿御苑、明治神宮。2017/11/24
Sosseki
2
日比谷公園、新宿御苑、明治神宮の造園という、明治政府の国家事業の歴史を通して明治維新後の日本の政治や風俗、人物を垣間見る。維新後の江戸は江戸詰めの藩士が藩に戻り、藩邸は荒れ放題、人口密度が急降下とか、その後の土地の扱い等、疑問に思っていたことを初めて知ったりできた。新しい国を作っていく明治の人々の苦労や気概が伝わる。面白かった!!2017/09/23