出版社内容情報
『木下杢太郎を読む日』に続く「私評論」。岡井隆流「?外論」はいよいよ佳境へ。歌誌「未来」好評連載に大幅加筆、修正。
岡井 隆[オカイ タカシ]
内容説明
詩歌のような余分なもの、あってもなくてもいいものをわざわざ書くとき、人はまず「どうしてもそれを書きたい」という自発的な動機におそわれる筈なのである。つまりこのころ、鴎外は傍若無人だった。百年前の詩歌集に寄り添う。
目次
森鴎外の詩集『沙羅の木』を読みはじめる
現代の詩と『沙羅の木』の詩を読みくらべる
「「沙羅の木」の序」を読み鴎外の意図を推察する
鴎外の“豊熟の時代”とその作品二、三
グルックのオペラ「オルフェウス」について考える
「オルフェウス」について、また歌劇について考える
ビョルンソン「鷲の巣」を読む/付テルツァ・リーマについて
デエメルの訳詩「夜の祈」と創作詩「人形」を読む
鴎外と与謝野晶子の交流
ニーチェの話/「幸田露伴詩抄」について〔ほか〕
著者等紹介
岡井隆[オカイタカシ]
1928年、名古屋市生まれ。45年、十七歳で短歌をはじめ、翌46年「アララギ」に入会。51年、現在発行人を務める歌誌「未来」創刊に参画。慶應義塾大学医学部卒業後、内科医として国立豊橋病院内科医長などを歴任。83年『禁忌と好色』で迢空賞、90年『親和力』で斎藤茂吉短歌文学賞、95年『岡井隆コレクション』で現代短歌大賞、99年『ウランと白鳥』で詩歌文学館賞、2005年『馴鹿時代今か来向かふ』で読売文学賞、07年『岡井隆全歌集』全四巻で藤村記念歴程賞、09年『ネフスキイ』で小野市詩歌文学賞、10年『注解する者』で高見順賞、11年『Xイクス―述懐スル私』で短歌新聞社賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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