内容説明
文学は、権力を持たぬ。権力にならぬ。そこに文学の貴重さがある。尖鋭な批評精神にも、“円熟”の時は訪れた―愉しく書くそこから、命の声が静かに聞える。老いてこそ滋味あふれる、単行本未収録エッセイ集。
目次
1(戦時中の二誌を見て;「倦怠」へと到るとき ほか)
2(宮本武蔵と女性;デカルトの潜水夫 ほか)
3(心に響く文章;薄田泣菫の随筆 ほか)
4(逝くにも勁く―追悼・中野孝次;中野孝次・良く生きた人 ほか)
5(対談による精神のドラマ;三浦哲郎の私小説家魂 ほか)
著者等紹介
秋山駿[アキヤマシュン]
1930年4月23日、東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科卒業。文芸評論家。60年、評論「小林秀雄」で第三回群像新人文学賞受賞。90年『人生の検証』で第一回伊藤整文学賞受賞。96年『信長』で第四十九回野間文芸賞、第五十回毎日出版文化賞受賞。2003年『神経と夢想 私の「罪と罰」』で第十六回和辻哲郎文化賞受賞。13年10月2日、食道癌のため死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件