出版社内容情報
出会いと別れ、そして、老いや孤独を実感する日々。人生に寄り添う猫たち。詩人の生と死の深遠を見つめる随筆42篇
目次
今日がその日だなんて
深夜の赤ん坊
黒猫のひたい
鳴き声のなかで
乳白色の光
トンネルの中の人
スプーンひとつで
ルナカレンダー
原始の力
私の部屋で〔ほか〕
著者等紹介
井坂洋子[イサカヨウコ]
1949年、東京生まれ。上智大学文学部卒業。詩集に『GIGI』(1982、思潮社・H氏賞)『地上がまんべんなく明るんで』(1994、思潮社・高見順賞)『箱入豹』(2003、思潮社・藤村記念歴程賞)『嵐の前』(2010、思潮社・鮎川信夫賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず1号
7
詩人の20年に渡るエッセイ集。主題的なものはなく、題名の飼い猫や詩や生と死についてがやや多いかなという感じ。さらっと読めるが時々ドキッと胸に刺さる言葉がある。詩も読んでみると面白いのかなと思ってきました2014/08/02
なおこっか
5
こちらも梨木香歩さんの『ここに物語が』に著者のお名前が出て来、ご縁を感じて読むことに。詩人の世界には詳しくないので、折々に取り上げられる詩人たちの言葉は新鮮だった。平塚らいてうが声帯に難あり演説むきの声ではなかった、との記述を読みながら、故に書く言葉が深まるのではなどと思考が繋がる。反発よりも世界が開けていくような、静かな提示。そして命は最初から死を内包していると、当たり前のように感じさせる。2024/10/22
mick
3
読んでいて心が静かになっていくようなエッセイ。言葉の選び方や表現の仕方に、立ち止まりながら読み進める。猫に対する見方や猫話も趣が少し違う。(すずらんには毒があるのでそこは心配になった。)装丁も美しい。2016/09/11
まゆぼー
3
待望の井坂洋子のエッセイ集。ひと粒のことばも取りこぼさないように、隅々までなめるように読んだ。表題作の「黒猫のひたい」は、黒猫のぷーとすずちゃんにやられた。2014/08/05
takao
1
ふむ2024/02/16