出版社内容情報
作家デビュー40周年記念書下ろし短編集。軽快に切り取られた日常のシーンに潜むささやかな憂い、アメリカ文学に通じる7編。
著者等紹介
片岡義男[カタオカヨシオ]
1940年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳をはじめる。74年に「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年発表した「スローなブギにしてくれ」で野性時代新人文学賞受賞。著作は小説、評論、エッセイ、翻訳など幅広く、写真家としても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うたかたの日々
10
片岡義男の小説は艶っぽい。そして気持ちがただされるような気がします。2017/11/17
nemuro
6
函館市中央図書館から借りた一冊。かつては膨大な角川文庫の作品をひたすら買い揃えた片岡義男ですが、その後、転勤が頻繁になってしまったこと(なんとなく言い訳っぽいですが)もあって、その大半が未読。ですが、常にタイトルのセンスがいいよなぁ。などと気になっていました。で、今回読了してみて、どの作品も絶妙。あまり書店では見かけなくなった片岡義男ですが、図書館を中心に探しながら読み始めてみようかと。2016/10/08
ぼむ☆
5
住宅街の小さな駅。その近くにある昭和の香りがするような喫茶店。そして商店街。7編収録された短編にほぼ共通してこのようなものが舞台として登場する。特にオチがない作品ばっかりだが、片岡氏だからそれは最初から折り込み済み。頭の中を空っぽにして音楽を聴いてるように楽しむ読書。そんな感じ。2020/01/05
ふうた
5
村上春樹っぽいもっと固い文体、人物の名前はフルネーム、服装の記述が詳しいなどの特徴がある短編集。そして登場人物たちはおしゃれ。作家も多く、作者の実生活も反映されているのだろうか。2015/06/17
遠い日
3
学生の頃、一時期貪るように読んだ片岡義男さん。久しぶりに手にして、その健在ぶりを確認。嬉しかった。片岡ワールドに浸かって、独特の語彙の使い方を楽しむ。どこにでもありそうな商店街が、片岡さんの手にかかると、どうしてこんなにかっこよく映るのだろう。かっちりとした言い回しや表現の正確さに、クールな色っぽさがのぞく。男と女の情までドライだ。「花柄を脱がす」が好き。2014/09/10
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