感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瓜坊
11
狂歌というと天明狂歌。それ以外は評するに値しないと見做されてきた歴史がある、らしい。解説付きで読んでみると上方狂歌って現代の口語短歌みたいだと思った。それも、「よくわからないけどイイなあ」って歌よりは明確にわかりやすく面白い歌が多い。もちろん読み手も詠み手も当時の教養人だから教養や前提の知識は必要なんだろうけれど。天明狂歌に比べると、諧謔もサラリとして、溢れる思想みたいなものもあまり感じない。要はそんなに狂っていないし大人しい。洒落言葉や見立て、あくまで言葉の上で戯れてるだけに過ぎないような歌も多い。2018/11/16