感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
garth
12
あとがきがいちばん凄い。「この2013年は感慨深い年です。ちょうど10年前の2003年、私は愛する女性に別れを告げ、後に妻となる女性と出会いました。時間の止まったつまらない私の人生の中で、唯一最高に幸せな年でした。あれから10年、よもやアルカが人工言語界で認知され、自分が人工言語界の第一人者ちなり、自分の手がけた小説が人の手によって漫画化され本になるとは思ってもみませんでした。その10年の間に私は愛する女性と復縁し、子ももうけています」2013/06/03
春風
4
人工言語に力を入れているわりに、異世界のディテールは現代日本とそれほどかわりがない(家の中で靴を脱ぐとか電子レンジや歯ブラシがあるとか)とか、一人称代名詞が10数種類もあってそれぞれ変化するという無駄としか思えない複雑さなど、随所に見られるアンバランスさが興味深い。2013/06/01
kinaba
2
☆ 世界に一つは存在しなければならなかった本だ。超のつく語学オタク主人公、というガイドがあるにしても、最初から最後まで翻訳なしの異世界語で語られ続ける物語。主人公が慣れるにつれモノローグでの和訳も減り、どんどん自然にその世界になってゆく。そういう異言語との遭遇を描いているとも言えるし、主人公はいざ知らず読み手は片言のみで追い続けなければならない物語とも言える。個人的には後者の側面で感銘を受けた。よく考えられているなぁ…2014/06/21
ゴジラ 芹沢
0
こういうリアルに苦労するのが読みたかった。そう、そうなんだよ、リアルな異世界ではこんくらい苦労しなきゃ面白くない。2015/09/12