出版社内容情報
怖すぎるのに心温まる新世代お仕事ミステリー!
内容説明
年の瀬、約33億枚の年賀ハガキの配達に追われる中、郵便局員の花木瞳子は行方不明となった先輩を捜索していた。一方、謎の「手紙探偵」の元には親指のない死体を捨てたと、犯人「親指泥棒」から挑戦状が届く。二つの事件を繋ぐのは、怪しげなバイトの青年、郵便事故に遭遇した郵便物、そして、次々と起こる連続殺人。全てが一つになる時、あなたは狂おしい真実に胸が締めつけられる!大人気お仕事ミステリー!
著者等紹介
二宮敦人[ニノミヤアツト]
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。WEB上で発表していた作品が大反響となり、2009年『!(ビックリマーク)』でデビュー。今もっとも注目される新世代ホラー・サスペンス作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
95
またシリーズ2作目から読んでしまった、郵便配達人のほのぼのした話かと思ったら結構ハードなミステリーでした、途中で誰が犯人かとミスリードに右往左往、手紙探偵への挑戦状や親指を切り取られた死体、事件が起こる街で瞳子たち郵便配達人は年賀状配達の繁忙期に仕事をこなしながら失踪したお世話になったOBを探す日々、途切れ途切れに読んでいたので前半進まなかったが終盤の彼らの活躍やアクションと意外な犯人には手に汗握る展開で面白かった。郵便収集家って色々な収集があるんですね。2019/07/22
dr2006
57
郵便局が書入れ時の年末、配達管内で連続殺人事件が起きる。年賀状仕分けの内勤バイトで採用された水野の教育係を主人公花木瞳子が担当することになった。水野は仕事には熱心だが職場で友好的な人間関係を築こうとせず、他人に冷たく振る舞う。そんな水野に対しても瞳子は真心で接していたが、とある特殊郵便物収集家から水野が事件に関わっていると告げられる。切れ味の良いミステリーをベースに、ダイナミックレンジが広い構成。さりげなくほっこりもさせられ、充実のエンタメ作品と思う。手紙を書いて送ることで伝わる事の深奥を再認識した。2019/02/08
Yu。
33
犯人しか知り得ない情報が記された挑戦状が郵趣マニアの探偵に送られる一方、瞳子らは行方不明になった元上司“モッチー”探しに躍起になっていたのだが、実はこの二つのケースは繋がっていたのだった。。おもしろい‥ 二作目という事もあり、各キャラの個性が安定する分 より深くドラマを愉しめます。‥そうそう、今回は 年の瀬から元日までの郵便局事情や郵趣などという趣味を知れ大変勉強になりました。これ読んじゃうと配達員に対する感謝の念がより大きくなる。2019/02/07
異世界西郷さん
29
第3弾も来月出るのにいつまでも積んでいられないということで読了。今回はいきなりモッチーが失踪していたり、郵便関連のトリビアに「へぇ~」を連発したりしていましたが、かなり面白かったです。しかしまあ、相変わらず殺害方法がえげつないですね。想像したら思わずえづいてしまいました。郵趣家というと切手くらいしかイメージがなかったのですが、クラッシュカバー(事故郵便)なんてものもあるのですね。一見すると趣味が悪く思えますが、封筒や手紙を通してその事故の背景に思いを馳せるというのは、趣深いものがあるのではないでしょうか。2015/10/12
リッツ
28
前から気にはなってたけど怖ろしげな表紙(コレは違うけど)に手を引っ込めていた二宮さん、読友さんにお借りしてデビュー。エグい描写もあるが多分控え目(暫くは肉食べたくなくなったけど)中盤から真相のアタリはついたものの『あそこはそういうことか』と振り返って答合わせする感覚も楽しかった。郵便局の内状に大変な仕事だなぁと改めて思ったが、それにやりがいを持って目一杯頑張る個性的な面々、主人公の真っ直ぐさと合わせて気持ち良く描かれていた。ラスト近くの台詞にはグッとくるものがたくさんあった。2020/05/12
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