内容説明
自分の心持ちが玉之丞によって変化しているのを感じる久太郎。そんな日々の中、久太郎はかつての好敵手、内藤と八百長試合をすれば仕官の仕事をやると持ちかけられていた。侍として断るべきか、家族のため誇りを手放すか。久太郎が悩む一方で、佐吉も騙されていたことを知り再度の玉之丞殺しと久太郎への復讐を他の侍に頼んでいた。武士になって家族を呼ぶという“夢”と今危機にある玉之丞の“命”。久太郎はどちらを選ぶのか―。
著者等紹介
亜夷舞モコ[アイマイモコ]
1989年、秋田出身。アミューズメントメディア総合学院・ノベルス学科卒業。『猫侍』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
227
上巻と下巻で著者さんが代わって、如何してかな、大丈夫かなって思ったけど。やっぱりキャラクターとかテイストとか雰囲気が幾らか変わって仕舞いますね。奥付けを見て、あー、成る程ねって大人の事情を勘繰ってしまいますよ。上巻を引き継いでの下巻ですが、久太郎氏は相変わらずな感じなのですけど。何故か玉之丞に依って心の変化があった様でね。最後は大団円なのよ。そう言う事で良いのだね。2023/05/20
つくよみ
75
★☆ 人は斬れども、猫は斬れず。化け猫退治の依頼を有耶無耶に誤魔化し、標的だった玉之丞との同居を始めた久太郎だが、猫との生活を通じて、彼の中で何かが確実に変わり始めていた。同時に、玉之丞殺しの犯人を追う動きは徐々に加速して行き・・・仕官のチャンスを「家族」を救うために棒に振った久太郎だが、そこに悔いは無く、残ったのは開かれた心。猫の如く自由に、己の心のままに生きる「猫侍」斑目久太郎、ここに誕生!と言う?お話。ドラマのノベライズ版だけに深みには欠けるが、ユーモアもあり、猫好きには特に楽しめる作品だと思う。2014/02/25
おかむー
53
上巻と著者が変わるという珍しい形態だけれど、こちらの文体のほうが気持ち締まって筋がとおった感じでよかった。上巻はなんかこう浅薄な感触がぬぐえなかったからね。『可もなし不可もなし』。ただやはりドラマノベライズの悲しさか、久太郎以外の登場人物の彫り込みが浅いので、それぞれの行動が唐突で理由がわかりづらい。特に終盤での佐吉の執念や乱れ方は「なんでいきなりそこまでなん?」と置いてきぼりにされた感触。上巻もこちらの著者でページを1.5倍ぐらいにして掘り下げればドラマ切り離しても読める作品になったんじゃないかな?2014/03/13
こかげ*ゆるゆる
32
上下巻だけど、作者さんがちがう。こちらはいきなり文字数ふえて本格?な感じになったから、読みにくいかなーと思ったら、読ませるグイグイ感すごかったー◎猫見屋お七さんの、久さんへの言葉が、ドラマと同じく沁みた(●´ω`●)2014/04/17
TANGO
28
上巻と下巻、著者が違っていて、ちょっと戸惑う。話は坂を転がるような急展開の末、大団円。猫好きには悪い人はいない、ってことで。2015/08/24