内容説明
大学生になった弓田泉は、文学サークルの先輩や友人たちとともに学生生活を謳歌していた。ある日、サークルでの合宿イベントとして『百物語』が提案された。ふと、何か厭な感覚に襲われる。一年前何度も現れ、目撃するたびに世界が凍るような気がした“あれ”。忘れていたはずの“あれ”が今また、自分を見ているような…。イベントに参加するかと訊かれて泉は、魅入られるようにうなずく。それが惨劇のはじまりと知らず―。怨讐が絡み合う、戦慄のホラー。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年、三重県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。87年、短篇集『地底の鰐、天上の蛇』(幻想文学会出版局)でデビュー。98年より専業作家となり、ホラー、ミステリー、時代小説など、多彩な作品を精力的に発表。俳句や翻訳なども幅広く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
57
おおお。「戦慄のホラー」とはそういうことか。若干誤解してましたよ。2015/02/11
眠る山猫屋
11
思っていたより怖かった。特に前半。それにしても、百物語での盛り塩の場面で「皿に盛られた塩」が「血に盛られた塩」になってたのは単なる誤植か!?作者が仕掛けた罠のような気がする・・・。誤植ならそれはそれで怖い。 最後はアザトース!?そこまで風呂敷広げなくても良かったのでは?そして秋月さん、最後まで疑っていてゴメンなさい。2015/03/10
Yu。
9
妙な現象に悩まされるも、明るく個性的な仲間や部員達に囲まれた心優しき女子大生が、サークルでの百物語イベントに参加する事によって呪いの渦に巻き込まれてしまう恐怖の物語。纏わりつく邪悪な影、水に秘められた謎、木彫りの女性像に隠された真意が明らかになるに連れ。。と、後半に差し掛かるまでの和気あいあいとした雰囲気からガラリ一変する展開は、ジェットコースター的な恐怖感を煽ります!主人公の身の回りで起こる怪事件と百物語で語られるある話との繋がり方はこれぞホラーな一冊なのですが、ラストは賛否分かれます。2014/04/18
Spok
8
普通の大学生達が開催した百物語。まさしくな展開。おどろおどろしく百物語にむけて詰めていくところも面白かったが、ラストにむけてのめちゃぶりも面白い。しかし、外水さんて必要だったのか。陰惨でグロい描写はワクワクしたけど、ただ書きたかっただけとか⁉︎2014/08/11
きら
5
百物語パートは悪くなかったけど、結末が有耶無耶で勿体なさを感じた。悪い意味で著者らしさが出た感じのラストだなあと。2016/04/14
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