内容説明
テスラが35歳当時に国際学会で発表した、「超高周波超高電圧の電源」についての活用法。そして発明王エジソンのGEやウェスティングハウス社を離れた後、没頭していた「世界システム」の研究とは―。人類の幸福を実現するスーパーテクノロジーがここにある!
目次
第1章 ニコラ・テスラの生い立ち(司会者による紹介)(母親から受け継いだ発明の才能;電話の登場が飛躍のきっかけに ほか)
第2章 高電圧高周波の交流を用いた実験(尊敬するクルックス教授と皆様への謝辞;超高周波の重要性:自然界のすべてが波動 ほか)
第3章 電線を用いない電気エネルギー伝達(無送電線電力輸送)(場所の選択理由:コロラド州スプリングスの大平原;最初の研究テーマ:地球の電圧測定 ほか)
第4章 訳者解説―テスラは「100年後の未来」を正確に予見していた!(ニコラ・テスラの本講演のアイデア;ニコラ・テスラの1904年論文のアイデア)
著者等紹介
井口和基[イグチカズモト]
山梨県生まれ。物理数学、理論物理学者。東京理科大学、大阪大学大学院を卒業後、住友セメントを経て、アメリカのユタ大学物理学部でビル・サザーランド教授(ノーベル賞受賞の楊振寧博士の一番弟子)の下、Ph.Dを取得。その後、富士通、理化学研究所を経てフリーランスの理論物理学者に。徳島大学医療技術短期大学、阿南高専の非常勤講師も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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磁石
14
ニコラ・テスラが行った講義録の翻訳書。電気回路や電磁気学だかの知識がないと、理解するのは難しい。ソレがなかったことが悔やまれる。超高電圧高周波による世界電信システム、無線送電システム、地球上のどこであっても電気を取り出すことができソレを熱や力に変えることができる。ソレは地球が巨大な金属球のようなものであり、空気は直流電流のような極低周波に対しては絶縁体で超高周波は伝導させるから。……なぜ彼の発見が闇に葬られたのか、色々と勘ぐらざるを得ない。2015/10/19
ノンミン
0
本書は、テスラの革新的な発明と技術思想を体系的に理解できる一冊です。高電圧・高周波交流や無線電力輸送など、現代にも通じる先進的なアイデアが豊富に解説されており、テスラがいかに博識のある人であったかを強く実感しました。その発想力と理論的な裏付け、そして未来を見据えた技術への情熱に、科学技術の可能性を改めて感じさせてくれる内容です。2025/05/11