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内容説明
山川教科書の罪は嘘を書いていることではない。重大な本当のことを書いていないことなのだ。
目次
第1章 「無法地帯・中国」は昭和史の基本(国家の体をなしていない中華民国;中国侵略の共同謀議は「不可能犯罪」である ほか)
第2章 満洲事変の反省を妨げているのはダメな教科書である(こんなに強かった日本の政党政治;関東軍を苦しめたのは東京の政府だった ほか)
第3章 「日中戦争」は存在しない(日本をドイツやイタリアと一緒にする「自虐史観」;軍より強かった大蔵省 ほか)
第4章 なぜ、日米は大東亜戦争で戦わなければならなかったのか(地球の裏側の紛争に口を出すアメリカ;なかったことにされるゾルゲ事件 ほか)
終章 誰が第二次世界大戦の勝者だったのか(ポツダム宣言受諾は「無条件降伏」ではない;日本もアメリカも「敗戦国」である ほか)
著者等紹介
倉山満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究者。1996年、中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程を修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、同大学で日本国憲法を教え、現在に至る。2012年、希望日本研究所所長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北本 亜嵐
24
実際に「山川日本史」を知らないので、わからない部分はたくさんあった。ただ、終章の「基礎を大事にすれば歴史がわかる」これには納得。正しい歴史を知らないことは国民として、悲しいことではないだろうか…「教科書問題」に1石を投じる本でした。2016/02/17
ミナ
7
世界標準の歴史は「いかに世界のなかで自国がサバイバルするか」について考えさせる素材として活用される。そこで、自国の成功も失敗も学び、なぜ失敗したかを考え、次に繋げていく。こんな授業を日本でもしてほしいな。一次史料を読むことで、真実がわかる!このことを心しておこう。中途半端に掲載されている史料は、もしかしたら意図的に隠され真実がわからないようにされているかもしれないということは学んでいく上で気を付けておかないと!2017/08/17
みじんこ
6
前巻に続き、山川日本史のおかしな記述を斬る。やはり倉山氏の指摘通り、教科書の中身自体はそれほど偏向してはいないが、大切な事実がろくに書かれていない。ゾルゲ事件や日本の「軍部」の内情など、学校教育だけでは知る由もなかったことが、この本には数多く書かれている。むしろ学校教育だけでは読んだ人に大きな誤解を与えるだろう。現にこの本を読むまで自分も軍部の暴走などと誤った知識のままでいた。コミンテルンが絡んでくる部分は陰謀論という人もいるが、これだけの根拠が示されていることから完全な妄想と決めつけるのは早計だと思う。2014/03/10
だろん
5
高校では日本史を選択しなかったので、実際の授業は当時どうおこなわれてたのだろうと興味深く読んだ。卒業してから日本史は興味と必要を感じて勝手な独学をしたけど、日本史の成績がよかった同期ほど実はちんぷんかんぷんだったりしてw今度、飲む機会でもあったら尋ねてみよっ2015/02/12
ぷれば
5
高校の日本史教科書において6割を占める「山川日本史」。その中の近現代史編下。サブタイトルに「研究者もどきがつくる教科書もどき」とあるが、納得である。どこからも文句がつけられないことを是とし、歴史観不在のまま肝心な点が抜け落ちた教科書。このような教育が続くのでは、かつての日本の失敗に何も学んでいないと言っても過言ではない。2015/02/08