内容説明
絵は、テーマやモチーフ、テクニックなどにとらわれることなく、描きたいように描けばよい。しかし、描くことで何ごとかを表現するのには、行為以前にさまざまな観察や思考を積み重ね、イメージを豊かに膨らませることが欠かせない。真に自由で、斬新で、見る者の心に響く絵を描くためには何が必要なのか?ふたりの画家による絵画の表現をめぐる実践的考察。
目次
1 観察と表現
2 明暗と色彩
3 空間と表現
4 構図と構成
5 現代の表現
6 表現について
7 モチーフとテーマ
8 それぞれの表現
著者等紹介
三浦明範[ミウラアキノリ]
1953年、秋田県生まれ。武蔵野美術大学造形学部教授。春陽会会員。日本美術家連盟会員。76年、東京学芸大学卒業。83‐84年、文化庁派遣芸術家国内研修員。96‐97年、文化庁派遣芸術家在外研修員としてベルギーに滞在。油彩画材料、15世紀フランドル絵画を研修。主な発表として、76年~「春陽展」(80年新人賞、91年春陽展賞)ほか、個展多数
吉川民仁[ヨシカワタミヒト]
1965年、千葉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部教授。91年、武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コース修了。90年から個展を中心として作品を発表する。抽象表現による絵画の制作を試みている。95年、文化庁芸術インターンシップ研修員。個展、展覧会多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
観察と表現:見たとおりに描く 眼とカメラ 線と面 リアリティ 明暗と色彩:捉え方 表現 色彩 空間と表現:古典的絵画空間 西洋の近代遠近法 透視図法の矛盾 日本の絵画空間 マチエール 現代の絵画空間 構図と構成:黄金比 バランス 対比 ムーブマン 矩形 絵画形態 フレーミング タブロー 現代の表現:ダダからポップアート リアリズムの系譜 抽象的絵画の流れ 抽象表現主義 表現について:本質 欲求 身体と物質 表現と素材の選択 表現領域 オリジナリティと模倣 個性 個人 モチーフとテーマ:主題 解釈 動機づけ2021/04/27
kaz
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絵画は最終的には感性のなせるものという意識でいたが、手先のテクニックにとどまらず、深い技法、考え方があるようだということだけはわかった。図書館の内容紹介は『真に自由で、斬新で、見る者の心に響く絵を描くためには何が必要なのか? 「明暗と色彩」「空間と表現」「構図と構成」など絵画の表現をめぐり、ふたりの画家が実践的に考察する。図版も多数掲載』。 2021/07/08