出版社内容情報
ムサビ映像学科でCGを教える三浦先生の得意技は天文学と物理学を駆使した宇宙空間の再生。理系文系の垣根を軽やかに超えた表現論。
「絶えまなく生み出されてゆく目に見えない自然(フュシス)の変化は、世界にすでにつねにその瞬間が用意されています。それを「観る」ことは、完全性に近づく喜ばしい経験として、気づかれることを待っているといまでは思えるのです。」 三浦均(本文より)
第I部は「北斎のブルー」に始まる色と光の解析。第II部では無限性についての考察を冒頭に据え、世界を写す・測る・算する。音を見る、色を記録するなど、世界の捉え方(記述)に挑戦する。第III部の主役は「人」。CGで「ふわり」と舞う雪に呻吟する三浦先生、感情(喜び/悲しみ)の表現に迫る。
目次
1(空の色;夕日を眺める;モノはどこから来たのか、どこへゆくのか)
2(世界の無限性について;世界を写す;世界を測る;世界を算する)
3(動くものと動かされるもの;町の記憶;生成しつつある自然)
著者等紹介
三浦均[ミウラヒトシ]
1962年、神戸生まれ。京都大学理学部卒業、神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了(理学博士)。物理学、天文学などを学ぶ。理化学研究所基礎科学特別研究員を経て、1999年に武蔵野美術大学着任。現在、造形構想学部映像学科教授。国立天文台「4D2Uプロジェクト」に参画。科学データに基づいたビジュアリゼーション、数値計算と組み合わせたコンピュータグラフィックス映像などが主な研究テーマ。分野を横断して、原子、分子のミクロなスケールの世界、生命スケールの世界、天体宇宙のスケールの世界までをCGの力をかりて目に見えるようにする映像づくりに取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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