内容説明
ソ連崩壊後に燃え上がったコーカサス紛争入門書。民族分布、各紛争の原因と結果、いまだ緊張をはらむ現状をコンパクトにまとめた。
目次
1 コーカサスの概観(北コーカサス地域と民族の現状;北コーカサスの概略史 ほか)
2 北コーカサスの紛争(イングーシ紛争・北オセティア(92年10月~11月)
第一次チェチェン紛争(94年12月~96年8月) ほか)
3 南コーカサスの紛争(ナゴルノ・カラバフ紛争(紛争:89年1月~91年12月、戦争:92年1月~94年5月)
南オセティア紛争(第一次:91年1月~92年7月、第二次:08年8月7日~16日) ほか)
4 コーカサスの紛争の比較理解―共通点と相違点(紛争の争点の比較;紛争の規模の比較 ほか)
著者等紹介
富樫耕介[トガシコウスケ]
1984年東京生まれ。横浜市立大学国際文化学部国際関係学科卒業(2007)。東北大学大学院国際文化研究科国際地域文化論専攻修士課程修了(2009)。東京大学総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学(2012)。東北大学国際高等研究教育院修士研究教育院生(2008‐9)、外務省国際情報統括官組織第四国際情報官室CIS担当専門分析員(2009‐10)、日本学術振興会特別研究員DC(2010‐12)を経て、現在、日本学術振興会特別研究員PD、ユーラシア研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YS-56
1
民族対立、分離独立、帰属問題。コーカサス地域の紛争、場合によっては戦争となった多くの問題は、ソヴィエトという赤い帝国によって強引に抑え込まれていましたが、その崩壊に伴い、90年代にかけて激しく燃え上がりました。現在、それらの問題は、勝者と敗者が疲れ切っている中で、両者とも状況の変化を極端に恐れており、問題の解決も悪化もしないまま、曖昧な時間を過ごしているようです。2012/06/16
宵子
0
何故コーカサスが紛争続きなのか書いたもの。ちなみに南北どちらも書かれている。薄い割には結構詳しい。 ちなみに今のこれらの地域の状態は曖昧であるともいえるが、そもそも明確だったことがあるのかは、部外者に過ぎない私には身を以て語ることができないことかもしれない。
samandabadra
0
コーカサスで起きた様々な事件を簡単に整理して述べているのはとてもよかった2024/04/26
こっこ
0
紛争の解説書。ページ数も少ないので、簡単かつ最小限の知識を得たいなら無難な本だと思います。2020/10/18