内容説明
ソ連崩壊後、著しく空洞化が進んだロシア軍。新しい戦略環境の下で「軍事大国」としての内実を取り戻せるのか。
目次
第1章 冷戦後のロシア軍(「紙の師団」とチェチェン紛争;装備の旧式化とグルジア紛争 ほか)
第2章 軍改革の目標―「より強く、早く、コンパクトな軍隊へ」(部隊数削減;将校の削減と下士官の強化 ほか)
第3章 軍機構の刷新―新たな指揮系統への移行と統合運用化(軍管区の統合と「作戦・戦略コマンド」の創設;「師団―連隊」から「旅団」への移行 ほか)
第4章 装備の近代化(GPV‐2015からGPV‐2020へ ほか)
著者等紹介
小泉悠[コイズミユウ]
1982年、千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。2008年から(財)未来工学研究所研究員として、ロシアの産業や安全保障政策についての調査・研究に従事。2009年には外務省国際情報統括官組織で専門分析員も兼任。2010年、日露青年交流センターの若手研究者等派遣フェローシップによってモスクワの世界経済・国際関係研究所(IMEMO)に留学。専門はロシアの軍事・安全保障政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スカイバニラ
8
2011年刊。冷戦後のロシア軍の軍事改革に関して考察、改革の流れを判り易く知る事が出来る本。旧来の全面戦争型の軍事態勢から小規模紛争対処型の通常戦力へ移行し、組織改革を進めるロシア軍。ロシア側の識者はオバマ政権が2012年の選挙に敗北し、ロシアとの核交渉やMD協力に懐疑的な共和党が政権に就いた場合、安全保障領域において米露関係が先鋭化する可能性を指摘。それはロシア軍の改革反対派にとっては好都合なものとなり、これも軍を改革する事ができるかの焦点となるとの事。2012/06/30
こぼこぼ
1
ソ連崩壊以降停滞していたロシア軍の近代化が動き出して来た中で,特に2008年以降の軍改革について,その概観を記した良書だと思う。ブックレットなので,サラッと読めるのも良い。2012/01/22
たなか
0
2010前後の稼働率とか重装備置場の兵坦拠点とか2016/12/28
Minakami
0
ソ連崩壊後のロシア軍の状況を提示し、ロシア軍がはらんでいた組織的な問題点をどのように改革していったかを具体的事例を提示しつつ、丁寧に紹介した良書Dと思います。2014/06/19
ほしよる@がんばれない
0
近年行われているロシアでの軍制改革を概説しているパンフレット。手軽。2013/06/16