講談社選書メチエ<br> AI原論―神の支配と人間の自由

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講談社選書メチエ
AI原論―神の支配と人間の自由

  • 西垣 通【著】
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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062586757
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0310

出版社内容情報

半世紀にわたってAIを間近で見てきた第一人者が投げかける大切な問い。便利さに目を奪われる前に、人間として考えるべきこと。ここのところ「スマートスピーカー」の宣伝をよく目にします。名だたる企業が競うように発売し、これを導入すると、どれほど生活が便利になるかを伝えています。スマートスピーカーは「AIスピーカー」とも呼ばれるように、AI(人工知能)が搭載されています。囲碁や将棋でAIがプロに勝った、というニュースを聞くようになってから、もうずいぶん経ちますが、今や自動運転、投資相談、医療診断など、以前では想像もできなかった領域にAIは進出しつつあります。そして、30年以内にAIの知性が人間を超越する、という「シンギュラリティ(技術特異点)」仮説を唱える専門家さえ出てきています。
そこに待っているのは「薔薇色の未来」でしょうか? 便利さ、というものに目を奪われて、しっかり考えることなく、さまざまな判断をコンピュータに委ねてしまうことになって、だいじょうぶなのでしょうか?
本書は、半世紀近くにわたってAIの栄枯盛衰を間近で見てきた第一人者からの提案の書です。──先に進む前に、いったん立ち止まって、きちんと考えてみませんか?
現在のAIブームとも呼ぶべき状況は、1950?60年代の第一次ブーム、1980年代の第二次ブームに続く三度目のものになります。本書は、それらの歴史を振り返り、それぞれの時期に何が可能になったのか、何が不可能であることが分かったのか、そしてそれは今日に至って解決されたのか、といった点を分かりやすく整理します。
その上で、今、世界中で注目されるフランスの哲学者カンタン・メイヤスーの議論を手がかりにして、AIが目指しているのはどんな世界なのかを探っていきます。そこで明らかになるもの、それは「絶対知をもつ神に人間が近づいていく壮大なストーリー」にほかなりません。もしもそのストーリーが現実のものになったとしたら、「自由意思」や「責任」といったものはどうなるのでしょう?
AIとよく付き合うために、本書は大切な問いを投げかけます。

【本書の内容】
まえがき
第一章 機械に心はあるのか
第二章 汎用AIネットワーク
第三章 思弁的実在論
第四章 生命とAIがつくる未来
第五章 AIと一神教

まえがき
第一章 機械に心はあるのか
 1 AIブームふたたび
 2 生命と機械
 3 ロボットという疑似生命
第二章 汎用AIネットワーク
 1 脳型コンピューティング
 2 シンギュラリティ仮説
 3 クラウド・コンピューティング
第三章 思弁的実在論
 1 相関主義と実在論
 2 宇宙の安定性の根拠
 3 物質・流動・生命
第四章 生命とAIがつくる未来
 1 相関主義への疑問をめぐって
 2 自由意思と責任のゆくえ
第五章 AIと一神教
 1 救済/創造/ロゴス
 2 選民による布教と情報伝播
 3 一神教は超克できるか
第六章 AIの真実――論点の総括


西垣 通[ニシガキ トオル]
著・文・その他

内容説明

コンピュータ誕生直後の一九五〇年代、「知識工学」が創設された一九八〇年代、そして今や、第三次AIブームが訪れている。本書は、その栄枯盛衰を間近で見てきた著者が根底から考え直すべく生み出した渾身の書である。最新の哲学「思弁的実在論」をも参照しながらAIの源に「神の支配」への希求を読み取り、未来における「人間の自由」を考える。狂騒に惑わされず、冷静に考えるための必読の書!

目次

第1章 機械に心はあるのか
第2章 汎用AIネットワーク
第3章 思弁的実在論
第4章 生命とAIがつくる未来
第5章 AIと一神教
第6章 AIの真実―論点の総括

著者等紹介

西垣通[ニシガキトオル]
1948年生まれ。東京大学工学部計数工学科卒業。日立製作所、スタンフォード大学でコンピュータ・システムの研究開発に携わったのち、明治大学教授、東京大学教授を歴任。東京経済大学コミュニケーション学部教授。東京大学名誉教授。工学博士。専門は、情報学・メディア論。著書に、『デジタル・ナルシス』(岩波現代文庫、サントリー学芸賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

146
最近AI本を読むことが増えています。西垣 通、初読、良く知りませんが、コンピュータ、AIに精通した凄い先生のようです。AIを学術的、哲学的、宗教学的に考察した本、かなり高尚な内容です。著者の主張でも他のAI本同様、多種多様な問題があり、そう簡単に理想的なAIは、出来そうもありません。サブプライムローンも、AI的な金融工学が産み出したことを想い出しました。2018/06/16

井月 奎(いづき けい)

40
AIとは「人工知能」であり、それが発達して到達する境地、シンギュラリティは「AIが自らよりも優れたAIを作り出す」状況のことであるそうです。シンギュラリティは到達の可、不可が意見の分かれるところだそうですが、まあ、そこに至るとして、その状況がもたらすものは人の世を激変させるでしょう。コンピュータに「心」はありませんのでシンギュラリティの状況下で社会は成り立ちません。心がなければ、それは社会ではありません。社会を保つのか、想像不可能なシンギュラリティ世界へと向かうのか、決めるのは自らの思考によるのです。2020/10/03

ころこ

37
第3章が文理融合の新たな哲学を目指したメイヤスー『有限性の後で』について書かれている様に、著者の眼目も文理融合が「強いAI」実現の一助になるとの確信に満ちている本です。著者はAI研究に懐疑的にみえますが、文意からは既存の研究は真に考えられておらず、自分こそがAIについて考えているからこそのAI懐疑論なのだと言いたげです。後半に一神教の議論がまたもや登場します。主体の無意識に自覚的でない論者を脱落させるには、文系的で抽象的な議論を吹っ掛けるという戦略はAIの時と同じです。今回もまた心脳問題も登場します。2021/04/03

Bartleby

15
これまでのAIブームを静観してきた著者が、いくらかは都市伝説に化してさえいる昨今のAIブームに対して、ちょっと落ち着けよ、と言っている本。本書を読むと「シンギュラリティ」がノストラダムスの大予言のような大言壮語に思えてくる。ノストラダムスではないが、著者はカンタン・メイヤスーなどを参照し、シンギュラリティの背後にある一神教的世界観とメシア思想について分析している。このくだりがすこぶる面白かった。2023/09/12

またの名

15
思想面から迫ったAI論それも分析哲学系ではなく、大陸現代思想系からのアプローチ。オートポイエーシス理論で考えると外から内部の思考過程を解析したり操作できる他律システムには自由も責任も認めにくいが、外からは分析できないほど不可知な自律システムと見まがう複雑性を獲得したとき、擬似的にでもAIは生命体と同等。最新の思弁的実在論を要約しつつ自然科学万歳で人文学軽視なメイヤスーの理解とは異なり、客観的実在に留保を付ける相関主義はむしろ現代科学の主流だと指摘。一神教論とかはアレだけど思想が時代と格闘してるのは分かる。2019/01/25

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