出版社内容情報
街にまで出没するようになった「アーバンベア」の急増、人的被害など、報道により「凶暴な動物」のイメージが急激にふくらんだ昨今のクマ像。
本書は北海道の森林深層部での豊富な踏査経験をもつ2人の著者が、多数の写真を活用し、本来のヒグマの「素顔」とその生態、そして地域の「ヒトとクマの日常」にまで迫る。
圧巻は「ヒグマのうんち」と「ウンチク」をかけたユニークな巻頭章「ヒグマのうんちク」。ヒグマのうんちには、さまざまな「情報」が詰まっており、それを読み取ることでヒグマの生態がわかるとともに、ヒグマとの不測の事態=ばったり遭遇を避けられるという。本書には春夏秋のさまざまな「うんち」の写真とその「うんちク」が綴られている。登山、釣り、キャンプ、トレイルランなど、山のアウトドアレジャー愛好者にとって必見&必読だ。
このほか、さまざまなヒグマのフシギな行動や生態、ヒグマを避けるためのヒント、身近にヒグマがいる人たちの日常、北海道行政のヒグマ対策についてなど、多角的な視点で構成された内容から「北海道のヒグマの現在」も見えてくる。
フィールドワークではヒグマとの遭遇はつきものという著者が、「ニュースで報道されるヒグマの情報しか知る術のない人たち」に、「ヒグマは本来どんな動物なのか」を伝えたい思いで本書を上梓。ヒグマの生態や行動、食性などを掘り下げて学び、ヒグマの知識とヒグマ遭遇のリスクを下げるための一冊。
【目次】