内容説明
本書『琉球諸島の歴史人類学―信仰と習俗の民族誌』は、従来の琉球沖縄研究史に一石を投じるものである。本書では、琉球における土着と外来の信仰、習俗を歴史人類学的見地より捉え、考究している。具体的には、琉球沖縄社会に根づいており、かつ女性信仰と男系相続、祖先祭祀といった観念がより顕著であるオナリ神信仰、御嶽、門中制度、清明祭、媽祖信仰、針突の6種の起源や性質、機能、伝播、変遷を考察する。これにより、各々が複雑に絡み合う琉球社会を巨視的かつ重層的に把握でき、より実態に迫ることができる。
目次
序章
第1章 琉球文化圏におけるオナリ神信仰の研究―その実態および実例
第2章 琉球諸島における御嶽の研究―その機能と動態
第3章 琉球文化圏における門中制度の基礎的研究
第4章 琉球諸島における清明祭および中国・清明節の比較研究―清明期祖先祭祀の予備的考察
第5章 近現代琉球諸島における媽祖信仰の変容に関する一考察
第6章 琉球諸島におけるイレズミ習俗・針突の研究
著者等紹介
青山優太郎[アオヤマユウタロウ]
1991年愛知県生まれ。中国・清華大学人文学院歴史系博士課程修了。博士(歴史学)。現在長江大学外国語学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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