内容説明
芥川龍之介から寺山修司へ、昭和俳句の“新風”の高みを犀利に解き明かす。それは平成俳句への訣れのメッセージでもある。14人の俳人の代表句集を解明。
目次
生の基底を見つめたわびしさ―芥川龍之介『澄江堂句集』
青春の詩情と鮮明な時空間―芝不器男『不器男句集』
人間性溢れる戦場俳句の臨場感―片山桃史『北方兵団』
自己凝視の象徴的な高み―山口誓子『遠星』
孤独の天地の輝き―渡辺白泉『白泉句集』
豊かな情感と女情の迸出―橋本多佳子『紅絲』
抽象と即物が生む緊迫感―神生彩史『深淵』
闘病、生命凝視の芯の強さ―野澤節子『未明音』
現代市民社会の軋みと傷み―赤尾兜子『蛇』
天然キャラの諧謔―右城暮石『声と声』〔ほか〕
著者等紹介
川名大[カワナハジメ]
昭和14年(1939)千葉県南房総市生れ。早稲田大学第一文学部を経て、慶応義塾大学・東京大学両大学院修士課程にて近代俳句を専攻。三好行雄・高柳重信に学ぶ。近代俳句の軌跡を俳句表現史の視点から構築(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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