目次
第1章 八百長の流行とその確証
第2章 相撲賭博と結びついた八百長
第3章 角界の組織風土から生ずる八百長
第4章 引き分けは兵法か八百長か
第5章 八百屋の倅たち
第6章 八百長の擁護・黙認
著者等紹介
西村秀樹[ニシムラヒデキ]
愛媛県生まれ。広島大学教育学部卒業。筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了。教育学博士。現在、九州大学大学院人間環境学研究院人間科学部門教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のびすけ
18
明治・大正期の大相撲における八百長の赤裸々な実態。当時は「取り直し」という制度がなく、勝敗を付けられない勝負は「引き分け」もしくは「預かり」とされた。当時の給金は勝星の数ではなく、勝ち負けの差で決まっていたため、負けではない引き分けや預かりがとても重要だった。これが八百長の温床となり、力士たちはこれを上手く利用していたようである。八百長の分類としては、昇進・降格・保身に関わるもの、力士同士の人情的なもの、大相撲の興行・商益的なものがあった。お互いの思惑で意図的に相撲を長引かせて引き分けで終わらせたり、⇒2021/05/30