出版社内容情報
あなたの死に様、かなえます。職業:事件現場清掃人仕事:誰にも看取られずひとり亡くなった者たちの、この世に生きた痕跡を完全に消し去ること。「事件現場清掃とは、その人の死に至るまでの人生を追体験するような仕事です。そういう意味では、どの現場も決して生やさしいものではありません。そんな中でも、私自身がもっとも苦しい思いをした現場のお話をしましょう…」東日本大震災、度重なる災害、そして新型コロナ禍…不安と孤独に蝕まれる現代の日本で、心ならずも倒れた部屋の主たち。その”痕跡”から見えてくる、壮絶な生と死と、愛の物語。閲覧注意!本物の“事故物件”の間取り図・写真を多数掲載!
目次
プロローグ 事件現場清掃人の仕事
第1章 誰ひとり偲ぶ人がいない孤独な死―関りを拒絶した無縁社会の姿
第2章 自ら命を絶つ人々―からだの寿命とこころの寿命
第3章 生きづらさの果てに―繊細すぎる魂と不安が命を奪う
第4章 遺族たちの愛―与え続けた者が死後与えられるもの
第5章 死後の世界―相続、供養、お墓…遺族の現実
第6章 生まれくる命―故人から子どもたちへの恩送り
エピローグ 日本から孤独死がなくなるとき
著者等紹介
高江洲敦[タカエスアツシ]
1971年沖縄県生まれ。料理人、内装業者、リフォーム会社等を経て、「事件現場清掃会社」を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
79
事故現場清掃、特殊清掃。このような題材だととかく強烈なエピソードを並べて興味を引かせる手法に走りがちなイメージがある。もちろん内容的には悲惨な事が多かった。ただ決して必要以上に誇張した書き方はされず、著者の故人や遺族に対する思いやり、自身の仕事に対する真摯さ、今後の事業展開が語られた良書だった。(白黒ページとはいえ時折挟まれる現場写真のインパクトは強烈)2021/01/07
キムチ
58
骨子は一作目と酷似。でも今回はモノクロながら写真がどっさり。臨場感凄い。私が関わったのは序の口。何にも関わりない世界でフツーに暮らしている人には「えぐい、哀しい、怖い。。」でしょうね。でも人といえども地球上の生物の一つ。蚤虱、蛆と同じ。従い、中途半端な知・理を取り除けばヒエラルヒーに従って処理のルールに乗っかって。。。生きている事がどんなにすばらしいか・・生きていればこそ・・死んだら、終わりを痛感する1冊。申し訳ないけれど後半3割は蛇足でした。2021/07/02
GAKU
44
第1作目の『事件現場清掃人が行く』の方が、全然面白かった。こちらは読まなくても良かった。2021/01/17
かおりんご
40
孤独死した方や自殺された方の部屋を専門に掃除する著者。いろいろな体験が書かれています。写真がとてもヘビー。白黒なのだけれど、このシミが人の体液だと思うと、ぞっとしてしまいます。中には計画的に自殺される方もいるそう。コロナ禍で、病死を含め、自宅で亡くなる方が増えていると聞きます。助けられる命を守れる、そんな社会を作っていかなければと思いました。2021/08/23
たまきら
38
孤独死、自殺、ゴミ屋敷…。特殊な現場の清掃に携わる著者の体験談。コロナ禍の状況も紹介されています。写真には背筋が凍りそうになりましたが、著者の言葉は本当に前向きで、どんなにつらい現場でも少しでも光を見出そうとするような描写に救われる気がしました。この現況を少しでも変えたい…その真摯な気持ちが伝わってくる素晴らしい本です。…表紙と写真はかなり怖いけど。2021/09/18
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