出版社内容情報
【シリーズ累計28.5万部突破!待望の新刊発売】
日銀の政策ミスが日本経済をくり返し破壊した。「平成」を正しく理解した者だけが。令和時代を生き残れる!
いま明かされる「失われた30年」の新事実!
内容説明
バブル崩壊と「失われた30年」の暗い時代に停滞し、沈んだ日本。日銀と財務省の誤った金融・財政政策が、日本経済を繰り返し破壊した。経済大国の常識は根底から崩れ去り、デフレの長いトンネルとリーマンショックで14万人の自殺者を生んだ正体は「政府・日銀不況」だった。教科書が教えない「経済の掟」、お金の流れが物語る、日本通史シリーズ6。
目次
第1部 バブル崩壊(日銀不況と7つの事件;ターニングポイントとなった1993年;デフレの泥沼)
第2部 日本経済復活への道(度重なる失策と郵政民営化の真実;完全検証!「小泉改革で格差拡大」は本当か;リーマンショックの教訓;悪夢の民主党政権誕生からアベノミクスへ)
平成の終焉
著者等紹介
上念司[ジョウネンツカサ]
1969年、東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は創立1901年の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。評論、著述活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
47
平成時代は社会人として生きてきた時代なので、感慨深く読むことができました。日銀総裁の中にはデフレを促進するようなろくでもない人がいたのにマスコミが持ち上げてきたのも思い出してきました。失われた20年と言われるひどい時代だったのもこの時代です。第2次安倍内閣で多少デフレから脱却できるかもと思えるようになりました。令和に入ってからも武漢肺炎や環境事務次官が就任演説で炭素税導入を示唆するになど油断のならない状況が続いています。令和の今を知るためにも平成時代がどうだったかを知っておく必要があると思います。2020/08/31
かわうそ
37
想像以上に面白かった。日本経済史を俯瞰できる分かりやすい本は珍しいので貴重。まずは上念司さんはいわゆるリフレ派で、緩慢なインフレを肯定する立場であり、この立場から書かれた歴史であるというのが大前提として念頭に置いておくと読みやすい。アベノミクスで非正規雇用が増えたのは超高齢化社会に日本が移行しつつあるのが理由であってそれは批判の種にはならない。正規社員が200万人も増えていることを踏まえれば、就業者が増えていると判断でき、遅行係数である完全失業率も改善されているので確かに効果はあったのだろう。2022/10/22
ころこ
32
著者の前半生が重ねられていて、事実の羅列よりも著者の実感として語られていることの方が、何が問題だったのかを言い当てています。著者が98年にマイホームを購入したように「ゆとりローン」を組んだ当時の人々の考えは、「いずれ景気が回復するから、金利の安いうちにマイホームを購入しておいた方が得だ」というものでした。ここから00年にかけて金融機関の破綻処理による金融危機に向かうので、浩瀚いわれるように92年バブル崩壊により社会の考え方が変わったのではなく、98年位まではバブル崩壊は従来の景気の変動の波の一つであろうと2020/07/28
Syo
30
令和版も出るんだぁと思ったら 数十年後って2022/01/21
やまやま
19
さて、最終局面では、中央銀行が俎上に上ります。物価の番人であることは、通貨の流動性を担保することに通じるわけですが、その日銀の行動パターンも明確です。日本銀行券の価値が十分に高いことが存在意義なので、デフレになるのは当然です。著者は、配下の「金融機関」が救われれば、民間経済がどうなるかに日銀の関心が薄いことを憂慮しており、金融政策に関する政府の復権を主張します。政府の大きさの議論は、経済政策的にはあまり意味ないことだと了解できます。政府債務も同様ですが、信用と金銭の使用価値の問題が本質になります。2020/08/09