出版社内容情報
2000人以上の末期がん患者と接し、自身もがんを患った医師がつづる心揺さぶる物語
はじめに~人生が完成を迎えるとき
内容説明
生と死のはざまで、「生きること」の意味を考える。自身もがんを患った緩和ケア医がつづる胸を打つ記録。
目次
第1章 緩和ケア医、がん患者になる
第2章 がんが教えてくれたこと
第3章 家族のきずなの物語
第4章 備えること、生きること
第5章 痛みの意味
第6章 もてなしの緩和ケア
第7章 がんと心
著者等紹介
堀泰祐[ホリタイスケ]
1951年生まれ。京都大学医学部卒業。京都警察病院外科科長などを経て、2002年から滋賀県立成人病センターに勤務。現在、同センターにて緩和ケア科長を務める。専門は緩和医療学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichi
25
【図書館本】実際に進行性胃がんを患い、手術をし患者側の気持ちも理解できる現緩和ケア医の心温まる実話。病気のみ診るのではなく、心に寄り添ってくれるDr、これからの時代増えてくれないかなぁ。2015/08/24
Mika Nakamura
2
それは突然の出会いでした。大阪に行った時に立ち寄る本屋さんで、いつも通り散策していると…帯に見覚えのあるお顔が*\(^o^)/*ご自身の体験から、数々の患者様のエピソードを読ませて頂き何で帰りの電車で読んでしまったんやろうと後悔しました。涙腺緩みまくりです。最後にフランクルの夜と霧の一節が出てきます。落ち込んだときにはこの言葉を読みたいがために再読しています。お気に入りが出てきて親近感が湧きました。目の前の患者様に寄り添えることができるようになりたいな。2015/05/30
urokogumo
1
何度も頷きながら読了。 寄り添うことの大切さ。 相手を気にかけることの大切さ。2017/11/23
白としろ
1
もてなしの緩和ケア。「アケミさんのわたしに対する好意は、「感情移転だったと思います。精神科であれば、感情移転のもととなる「抑圧された感情」についての洞察が必要かもしれません。」『患者と医師の信頼関係が確かなものとなれば、医師の存在そのものが癒しとなり、薬ともなる』「さまざまな心理過程を通るにしても、人は希望を失わないということです。その希望を、私たちは支え続けなければなりません」「ケアの本質は「Not doing, but being」だといわれます。心と身体が傷ついている人にもっとも重要なことは、2016/10/21
ようこ
0
「緩和ケアは治療の施しようがない人が行くところ」という言葉はよく聞くけど、私はそうじゃないと思っている。痛みや苦しみを緩和し、「家に戻りたい」「家族と一緒にいたい」といった望みを実現する方法を一緒に考えてくれる場所。人はみな必ず死ぬのだから、その過程を避けるのではなく、納得いくものになるように考えていきたいし、それはすべての人にとって必要なこと。だからこそ、「緩和ケアは決して敗戦処理ではない」という筆者の言葉に心から共感しました。2021/03/21