内容説明
八百長問題は、未だに解決していない。宮崎学(作家)、根岸敦生(朝日新聞記者/元相撲担当)、鵜飼克郎(『週刊ポスト』相撲担当記者)、荒井太郎(相撲専門誌記者)の4人の相撲通と徹底討論。相撲における勝敗と番付の関係を徹底究明し、驚くべき結論が導き出された。これが、ファンと関係者が是非とも識っておくべき「八百長問題」の真実だ。
目次
第1章 平成二三年大相撲の八百長事件を巡って―対談 根岸敦生×玉木正之
第2章 平成二三年大相撲八百長事件特別調査委員会の処分を巡って―対談 根岸敦生×玉木正之
第3章 大相撲の「八百長」は、はたして「悪」か?
第4章 これからの「大相撲の正義」の話をしよう―対談 鵜飼克郎(週刊ポスト「大相撲八百長問題」担当記者)×玉木正之
第5章 相撲道は武士道ではなく、任侠道の一種である―対談 宮崎学(作家)×玉木正之
第6章 大相撲の歴史は、いつ、何処で、断絶したのか?―対談 荒井太郎(大相撲ライター)×玉木正之
著者等紹介
玉木正之[タマキマサユキ]
1952年京都生まれ。スポーツライター、音楽評論家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シュラフ
23
八百長事件を通して、大相撲の実態、今日の大相撲が抱える問題点、が語られる好著。大相撲八百長事件は、2011年の春場所が中止となったほどの大事件である。著者の指摘は、「八百長それ自体は否定すべきであるが、大相撲には神事・興行・格闘技の側面があり、他のスポーツと同列で議論すべきではない」というもの。さらに踏み込んで書いている。実はある程度の八百長行為は昔から黙認されてきた(あまりに露骨な場合は無気力相撲として批判・指導)。外国人力士があまりにおおっぴらにやりすぎたのが問題だという。そういうことなのかと納得。2016/08/15
ヨーイチ
18
話題としては古くなってしまった最盛期の頃「玉木さんの見解は如何に」って事が気になっていた。この本はその答え。識者4人との対談の形式を取っており、バランスがいい。玉木の批判するマスコミ一般からも一人入っていて、公平な感じもして、好印象。江戸時代に生まれた「相撲」と言う興行が現代まで存続している理由と意味を考えさせられた。歌舞伎もそうなのだが、いち早く時流を見抜いて新しい権力者に取り入ったのが生き残った、と言えよう。似た事が先の敗戦時にも沢山あった筈だ。印象深い一言が宮崎学の 続く2015/04/27
遅筆堂
16
大相撲の世界が多少判ったような気がする。確かに大相撲がスポーツなのかと問われれば違うような気がする。あまり興味のない八百長報道を聞くたびに比較対象として思い出すのが、競輪だな。ラインの概念が理解できない人には、競輪は八百長だとかいいかねない。それを理解せよとは強要しないが、著者はそういうものを強要しているように思える。この本にも書かれているように低レベルのせこい星のやりとりは批判されても良い。総論として擁護するのは如何なものか。著者はどうしてもそういう方向に持って行きたいようだ。気持ちの良いものではない。2011/06/29
ophiuchi
5
見て見ぬ振りから一転して大相撲の八百長批判を繰り広げたマスコミへの違和感は私にもありました。それよりも今より面白い相撲を見せてくれないなら皆が見なくなるだろうという部分も賛成です。2011/08/03
nori
4
The writer's idea is so weak to make people understood. Sumo is same kind of entertainment as pro-wrestling which does not have death bullying. He may insist on due to ceremonials derived from Japanese myth. OK, he must see the majority is foreigner. 2014/12/12