内容説明
青木十良(あおきじゅうろう)、96歳、音楽に己を問う。激動の時代を生き、バッハの名録音を残したひとりのチェリストの物語。
目次
序章 「青木十良」に出会う
第1章 最初のおもちゃが蓄音器
第2章 夢は核物理学者
第3章 チェロに魅せられて
写真と資料 青木十良
第4章 チェロひとすじ
第5章 理想の音を求めて
終章 音楽を語る
著者等紹介
大原哲夫[オオハラテツオ]
1947年生まれ。今まで世に出した美術書・音楽書・写真集などは100冊を数える。2008年に大原哲夫編集室を開設。編集・執筆活動のほか、「武満徹の音楽」などのコンサートプロデュース、その一方で造形作品・絵画を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨータン
13
とても良い本でした。96歳の現役のチェロリストの青木さんの半生、驚くべきことの連続でした。とにかくすごいの一言。奥さんもとても素晴らしい方で、青木さん、才能だけでなく、出会う人にもとても恵まれている方だなと思いました。2016/08/07
tom
7
引用「激情的なものは理解されやすいけれど、それは人間の心をいたずらに刺激するだけです。間違えてはいけません。平常であって、美しいもので、人間の心が天国に通じるような演奏をすることが大切です。ごく普通のモデラートな気持ち、そういう演奏が、これは本物だなと思います。」。この言葉、恰好いいです。90歳を越えて出てくる言葉なんだろうな。こういう音楽をやってみたい。こういう音を出してみたい。2011/11/12
とす
4
これはすごい本だ。チェロ奏者の青木十良の人生を会話形式で見返していく。まず本人との対話であることが珍しく、貴重で面白い。次にこの青木十良がとんでもない人物である。松脂を開発したチェリストなんて聞いたことがない。読み終わって青木十良のバッハ無伴奏チェロ六番が聴きたくて仕方なくなった。明日CDを購入しようと思う。2015/08/18
ケニオミ
4
96歳で現役のチェリスト、青木十良氏の自伝です。「継続は力なり」という言葉を体現しています。「80歳を過ぎてようやくバッハが分かってきた」とおっしゃる青木翁は、80歳代半ばでバッハの無伴奏チェロ組曲の全曲(6曲)録音に取り組み始め、今のところ半分の録音が完了しています。「この年になってようやくバッハがほぐれてきた」ともおっしゃっていますので、全曲録音が成功して欲しいですね。今から楽しみです。2011/09/03
monochrome
3
自分も100才まで頑張る。そしてもっと音について修行を積みます。2011/09/04
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