内容説明
1950‐60年代に世界のシェア80%、70年代に国内のシェア90%を占めていた「横浜スカーフ」。服飾としてのみならず、観光土産やイベント向け、広告・宣伝用、国家や民族を表象した柄など、多種多様な用途とデザインのスカーフが横浜から国内外に渡っていた。高度経済成長期からバブル崩壊を経て現在に至るまで、かつての日本有数の地場産業の栄枯盛衰を、スカーフ・デザインとともにたどる。
目次
1 一九五〇年代の横浜スカーフとデザインへの認識
2 スカーフのオリジナル・デザインを求める動き
3 世界に輸出された横浜スカーフ
4 横浜スカーフの「創作性」
5 アフリカに輸出された横浜スカーフ
6 横浜スカーフ産業の衰退
著者等紹介
門田園子[モンデンソノコ]
大阪府生まれ。お茶の水女子大学非常勤講師ほか。専門は近代デザイン史。お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻博士後期課程修了。2021年3月、博士号(人文学)を取得。論文に「アフリカに渡った横浜輸出スカーフ―UAC(United Africa Company)との関連を中心に」『デザイン理論』76号(2020年度意匠学会論文賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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