内容説明
商品としての映画に対価を支払ってもらうには、撮影現場を離れた後も多種多様な戦略を講じる必要がある。―光学特撮や現像のスペシャリスト、コピーライター、営業・宣伝担当者、劇場支配人など、作品の仕上げから観客に供されるまでの仕事に携わってきた15名の映画人へのインタビューで語られるさまざまなエピソードを通して、日本映画史を捉え直す!
目次
第1部 作品を仕上げる仕事(『ウルトラマン』から『乱』まで、光学合成のスペシャリスト(中野稔/光学合成)
東映京撮から東映動画の編集者へ(千蔵豊/編集)
東映動画の海外制作システム構築へ(蕪木登喜司/演出家・制作)
映画からテレビまで、現像を支えた東洋現像所(奥村朗・須佐美成/現像技師))
第2部 作品を送り届ける仕事(作品の魅力を伝える言葉の力(関根忠郎/コピーライター)
横田永之助の息子として、大映の営業マンとして(横田良之助/映画配給営業)
スター像をファンに届けた雑誌『近代映画』(小杉修造/映画雑誌編集者)
黄金期の映画界と芸能雑誌の時代(高木清/元『平凡』編集長))
第3部 企業の生き残りをかけて(永田大映から徳間大映へ繋いだ労組委員長(山本洋/プロデューサー)
大映の凋落と永田雅一(安倍道典/大映テレビ社長))
第4部 配給・興行の仕事(満洲映画協会から洋画配給へ(緒方用光/映画配給)
独立プロから名宣伝部長、そしてプロデューサーへ(原正人/宣伝・プロデューサー)
地方都市石巻で洋画上映館経営者として活躍(稲井峯弥/映画館支配人)
特撮ファン文化を醸成した劇場、伊丹グリーン・ローズ(山冨真治/劇場支配人))
著者等紹介
谷川建司[タニカワタケシ]
早稲田大学政治経済学術院客員教授。映画史、大衆文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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