目次
プロローグ 写真史を学ぶ意義―写真について考えてみる
1(焦点を結ぶ欲望;目隠しの接戦―写真の発明まで;視覚革命―初期写真と社会のかかわり ほか)
2(芸術の息吹―写真と美術の最初の接触;「写真らしさ」と芸術―ピーター・ヘンリー・エマーソンとピクトリアリズムの成立;ピクトリアリズムの展開―一八九〇年代から一九二〇年代 ほか)
3(モダニズム写真へ―鮮明なイメージへの回帰;出版文化から見るアメリカのモダニズム写真;カラー写真小史)
エピローグ
著者等紹介
打林俊[ウチバヤシシュン]
1984年東京生まれ。2009年日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程映像芸術専攻修了、パリ第1パンテオン=ソルボンヌ大学、国立芸術研究所招待研究生(2010‐2011)を経て、2013年日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程芸術専攻修了。博士(芸術学)。日本大学芸術学部非常勤講師。専門は日欧視覚文化交流史、写真史、美術史。著書『絵画に焦がれた写真―日本写真史におけるピクトリアリズムの成立』(森話社、2015)にかかる研究で花王芸術・科学財団第9回美術に関する研究奨励賞(2015)および日本写真芸術学会学術賞(2016)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kumoi
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最初の体系化された写真技術であるダゲレオタイプが発表されてから185年、今や写真は完全な民主化が達成されており、写真を撮る側と撮られる側の境は消滅しつつある。写真の発明により絵画はその機能的側面を失ったが、またそれは芸術としての意味を位置付けることにもなった。同様にデジタル写真の普及に伴ってアナログ写真のエモさ?が注目されるようになっているのは興味深い現象である。写真史の最前線として現代を見つめ直すことは、写真の作り出すイメージに日々翻弄されがちな私たちの良薬となるに違いない。2024/10/06