出版社内容情報
〈物語〉としての読み
『栄花物語』を嚆矢とする歴史物語は、これまで文学作品と認識されつつも、「歴史書」であるともみなされてきた。しかし、『栄花物語』が〈物語〉であることの意味を真に問うため、「歴史書」という認識をいったん傍らに置いて、『栄花物語』を徹底的に〈物語〉として読み、その論理や表現の構造を明らかにする。
物語と歴史の境界あるいは侵犯=高橋?亨
エクリチュールとしての『栄花物語』=桜井宏徳
藤原登子──〈物語化〉された尚侍=高橋照美
源倫子──その摂関家の正妻らしからぬ行動=吉海直人
永平親王の語りをめぐって=土居奈生子
『栄花物語』の立后と「一の人」=村口進介
『栄花物語』「みはてぬゆめ」巻の構造=星山?健
二人のかぐや姫=久保堅一
『栄花物語・初花』の〈語り手女房〉=山下太郎
『栄花物語』、固有の〈歴史〉語り=辻?和良
『栄花物語』進命婦考=廣田?收
『狭衣物語』と『栄花物語』についての一考察=神田龍身
高橋 亨[タカハシ トオル]
著・文・その他/編集
辻 和良[ツジ カズヨシ]
著・文・その他/編集
桜井 宏徳[サクライ ヒロノリ]
著・文・その他
高橋 照美[タカハシ テルミ]
著・文・その他
吉海 直人[ヨシカイ ナオト]
著・文・その他
土居 奈生子[ドイ ナオコ]
著・文・その他
村口 進介[ムラグチ シンスケ]
著・文・その他
星山 健[ホシヤマ ケン]
著・文・その他
久保 堅一[クボ ケンイチ]
著・文・その他
山下 太郎[ヤマシタ タロウ]
著・文・その他
廣田 收[ヒロタ オサム]
著・文・その他
神田 龍身[カンダ タツミ]
著・文・その他
内容説明
『栄花物語』を嚆矢とする歴史物語は、これまで文学作品と認識されつつも、「歴史書」であるともみなされてきた。しかし、『栄花物語』が“物語”であることの意味を真に問うため、「歴史書」という認識をいったん傍らに置いて、『栄花物語』を徹底的に“物語”として読み、その論理や表現の構造を明らかにする。
目次
物語と歴史の境界あるいは侵犯
エクリチュールとしての『栄花物語』―『狭衣物語』との近似性に着目して
藤原登子―“物語化”された尚侍
源倫子―その摂関家の正妻らしからぬ行動
永平親王の語りをめぐって―「十二ばかりに」に着目して
『栄花物語』の立后と「一の人」―歴史認識の形成
『栄花物語』「みはてぬゆめ」巻の構造―不敬事件へと収斂する物語
二人のかぐや姫―『栄花物語』巻第六「かかやく藤壺」の彰子と定子
『栄花物語・初花』の“語り手女房”―語り換えの方法
『栄花物語』、固有の“歴史”語り―小一条院東宮退位をめぐる延子・顕光の恨み
『栄花物語』進命婦考―続編の叙述の方法をめぐって
『狭衣物語』と『栄花物語』についての一考察―賀茂斎院神事の記録
著者等紹介
高橋亨[タカハシトオル]
名古屋大学名誉教授。専攻=物語文学
辻和良[ツジカズヨシ]
名古屋女子大学文学部教授。専攻=平安朝文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。