出版社内容情報
鈴木 健一[スズキ ケンイチ]
著・文・その他/編集
内容説明
古典の読みは各時代における注釈の集積の上に成り立っている。一方で、各時代の文学作品は同時代の注釈のありかたと無縁ではない。古典がどのように注釈されたかを問うことで、近世の文学作品のあり方をとらえなおす。
目次
序論 注釈史と文学史
1 継承と確立の時代―十七世紀(中院通茂の秀句観と木下長嘯子の秀句;古今伝受と実作と―『両度聞書』『古今仰恋』を中心に;和刻本漢籍の注と芭蕉―『杜律集解』『荘子〓(けん)斎口義』 ほか)
2 成熟と転換の時代―十八世紀(ありのままによむこと―真淵の詠歌と『百人一首』注釈;自注する精神―俳諧において「注釈」とは何か;『新斎夜語』第八話「嵯峨の隠士三光院殿を詰る」と『源氏物語』註釈―江戸中期の幕臣における源氏受容の一端 ほか)
3 大衆化の時代―十九世紀(山東京伝と岸本由豆流との交流―『双蝶記』の一文をめぐって;曲亭馬琴『独考論』の宣長評;言霊倒語説の形成―表現論から解釈学へ ほか)
著者等紹介
鈴木健一[スズキケンイチ]
学習院大学文学部教授。専攻=江戸時代の文学(特に詩歌と古典学)
杉田昌彦[スギタマサヒコ]
明治大学文学部教授。専攻=日本近世文学(和学、国学)
田中康二[タナカコウジ]
神戸大学大学院人文学研究科教授。専攻=国学
西田正宏[ニシダマサヒロ]
大阪府立大学高等教育推進機構教授。専攻=日本中世・近世文学、古典学史
山下久夫[ヤマシタヒサオ]
金沢学院大学名誉教授。専攻=日本文学、日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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