出版社内容情報
戦前の沖縄学の研究者たちは、その矛盾を抱えながら、どのように考え、生きたのか。沖縄学の礎を築いた人々の事績を明らかにする。アイデンティティ探求のための郷土研究が、ナショナリズムを補完してしまうという矛盾。
戦前の沖縄学の研究者たちは、その矛盾を抱えながら、どのように考え、生きたのか。大正末から戦時下にかけて活躍した世礼国男、島袋全発、宮城真治、宮城真治などの新おもろ学派を中心に、伊波普猷、小野重朗なども含め、沖縄学の礎を築いた人々の事績を明らかにする。
[? 世礼国男の仕事]
1 人生と研究の軌跡
2 『おもろさうし』研究
3 身体の楽譜 琉球古典音楽野村流と世礼国男の「声楽譜」
4 戦時中の琉球神道研究
5 幻の詩集『阿旦のかげ』を求めて
[? 新おもろ学派とその周辺]
1 島袋全発と比嘉盛章
2 伊波普猷と新おもろ学派
3 宮城真治と新おもろ学派
4 小野重朗の分離解読法
[? 資料編]
宮城真治草稿翻刻 「『おもろさうしの読法 展読法の研究』に対する卑見」
世礼国男関係年譜
世礼国男著作一覧
末次智[スエツグサトシ]
末次智(すえつぐ・さとし)
1959年、福岡県生まれ。京都市在住。琉球文学、うたの文化専攻。
琉球大学法文学部文学科国文学専攻卒業。立命館大学文学部大学院博士課程後期課程単位取得。
四條畷学園女子短期大学講師を経て、現在、京都精華大学人文学部教授。
2012年、沖縄文化協会賞仲原善忠賞受賞。
著書に『琉球の王権と神話──『おもろさうし』の研究』(第一書房、1995年)、『琉球宮廷歌謡論──首里城の時空から』(森話社、2012年、日本歌謡学会第30回志田延義賞)。
論文に、「日本歌謡学の領域をめぐって──ボーカロイド歌という「うたの発生」を通して」(『日本歌謡研究』第53号、日本歌謡学会、2013年12月)、「歌の発生覚え書き──生物言語学からのアプローチ」(『口承文芸研究』第39号、日本口承文芸学会、2016年3月)など。
内容説明
アイデンティティ探求のための郷土研究が、ナショナリズムを補完してしまうという矛盾。戦前の沖縄学の研究者たちは、その矛盾を抱えながら、どのように考え、生きたのか。大正から戦時下にかけて活躍した世礼国男、島袋全発、宮城真治、比嘉盛章などの新おもろ学派を中心に、伊波普猷、小野重朗なども含め、沖縄学の軌跡を追う。
目次
1 世礼国男の仕事(人生と研究の軌跡;『おもろさうし』研究;身体の楽譜―琉球古典音楽野村流と世礼国男の「声楽譜」;戦時中の琉球神道研究;幻の詩集『阿旦のかげ』を求めて)
2 新おもろ学派とその周辺(島袋全発と比嘉盛章;伊波普猷と新おもろ学派;宮城真治と新おもろ学派;小野重朗の分離解読法)
3 資料編(宮城真治草稿翻刻―「『おもろさうしの読法 展読法の研究』に対する卑見」;世礼国男関係年譜;世礼国男著作一覧)
著者等紹介
末次智[スエツグサトシ]
1959年、福岡県生まれ。琉球文学、うたの文化専攻。琉球大学法文学部文学科国文学専攻卒業。立命館大学文学部大学院博士課程後期課程単位取得。四條畷学園女子短期大学講師を経て、京都精華大学人文学部教授。2012年、沖縄文化協会賞仲原善忠賞受賞。著書に『琉球宮廷歌謡論―首里城の時空から』(森話社、2012年、日本歌謡学会第30回志田延義賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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