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内容説明
日本人にとって「宗教」とは何なのか?「宗教」をめぐるイメージは日本の近代化に伴って形成され政治や啓蒙を介し民衆を翻弄していった。ときに期待や熱狂を生みときに抑圧や弾圧をもたらした「宗教」イメージの変遷を奄美・沖縄を舞台にダイナミックに描き出す。
目次
第1章 南島
第2章 南島民俗信仰の対象化過程―一九〇〇年前後における民俗誌叙述
第3章 奄美喜界島における「神々の明治維新」
第4章 民俗信仰論の生成―民俗学史における画期としての民間巫女研究
第5章 「無宗教」の人々―奄美カトリックの受容と弾圧をめぐる言葉
第6章 神女の回心はいかに語られたか―近代沖縄における村落祭祀の解体と力の転位
補論 ライティング・フォークロア
著者等紹介
及川高[オイカワタカシ]
1981年生。筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻修了。博士(文学)。東北大学・東北アジア研究センター教育研究支援者を経て、現在沖縄国際大学社会文化学科講師。専門は民俗学・文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mittsko
4
非常に刺激的だった。マイ「ポスト宗教概念批判の宗教学」文献リストに登録だん、です ⇒ 今日の日本(人)にとって「宗教」とは何か… 本書はひたすらこの問いを考究する。そのために民俗学の対象と方法と理論を批判的に組み合わせる、その手腕は実に確か!お見事です(^^) なお、タイトルにある「無宗教」とは、明治後半から学知によりそう呼ばれることになった「民間信仰」のこと(これらの名付けをめぐる、言説空間とその内部での欲望と身体性の生成変化維持こそ、本書の主題だ) 少しでも興味をもたれた方、読んで損なしかと2017/12/02
maqiso
1
日本での「宗教」が持つイメージの変化は、南島での信仰や祭祀の変化から推測できる。宗教学が輸入され民俗学が成立していった時期に、人が普遍的にもつ「宗教」というイメージが普及した。推論や考察の進め方も、南島での信仰や布教の様子を資料から明らかにする部分も面白いが、間接的な証明なのですっきりしない感じもある。2019/06/21
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