内容説明
古代文学を生成の相においてとらえる観点から日本紀講、神秘思想による歴史叙述、宗教実践などの“現場”においてそこで固有に生成される文学と言語表現へと迫る。
目次
第1部 日本紀講と生成する書物・祭式(偽書づくりのわざ―『先代旧事本紀』の方法と日本紀講;日本紀講と先代旧事本紀;日本紀講の知;広成の読む『日本書紀』―『古語拾遺』をめぐって;聖徳太子と『先代旧事本紀』―日本紀講の“現場”から;『日本書紀』と“説話空間”―日本紀講の“現場”から;日本紀講からみた『源氏物語』―仮名で書くことをめぐって)
第2部 神秘思想と歴史叙述(歴史叙述とシャーマニズム―『日本書紀』を中心に;和歌とシャーマニズム―『日本書紀』をめぐって;神秘思想と八世紀の“環境”;文字思想と漢字文)
第3部 宗教実践者と神話的思考(アマテラス神話の胚胎―方法としての宗教実践者;可能性としての「霊性」;仏教と神話的思考―仏足石歌と日本霊異記をめぐって;「霊異」と仏典注釈―『日本霊異記』下巻第二十六縁をめぐって)
付論 方法としての“現場”(“現場”論の視点から―その批判的検証を通して)
著者等紹介
津田博幸[ツダヒロユキ]
1957年生。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程単位取得退学。現在、和光大学表現学部総合文化学科教授。専攻は古代日本文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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