内容説明
古代の宮廷において、歌や音楽はどのようにつくられ、そこで発揮された“ワザ”や“知”とはどのようなものだったのか。古代の楽書や歌集、説話や神話、物語を読みときながら、さまざまな知や遊戯がはたらき、技能が実践される現場へと降り立つ。
目次
1 古代宮廷のワザと「調べ」(音のワザの世界―技術者・技芸者たちと陰陽道;琴の言葉―『古事記』における琴の起源説話をめぐって;歌う身体と書く身体―『琴歌譜』の序文より ほか)
2 「歌」にまつわる言語行為(憶良と『類聚歌林』―師の書物としての歌集;「物」の織り成す世界―『類聚歌林』の文字列と「歌」;ワザとしての書くこと―『古事記』序文の「歌」から ほか)
3 八世紀の知と遊戯(万葉歌の漢字遊戯;歌の身体―『万葉集』巻十六・長年の「脈決」から;可能態としての言語―長忌寸意吉麿歌からの和歌史 ほか)
著者等紹介
猪股ときわ[イノマタトキワ]
1960年生まれ。東京都在住。古代日本文学専攻。東京学芸大学大学院修了。東洋大学大学院博士後期課程満期退学。東京都立短期大学専任講師を経て、首都大学東京准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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