内容説明
相模国最大の勢力を誇り、伊勢宗瑞と死闘を繰り広げた名門・三浦氏最後の当主。動乱の関東を戦い抜き、和歌に通じた文化人でもあった勇将の生涯を活写する。
目次
第1部 道寸登場以前の三浦氏(三浦氏の発祥と鎌倉幕府;各地で活躍した南北朝期の三浦氏)
第2部 関東動乱のなかの道寸と三浦氏(上杉禅秀の乱・永享の乱と三浦氏;享徳の乱と三浦氏;三浦道寸の登場 ほか)
第3部 道寸一族の滅亡(伊勢宗瑞の相模侵出と三浦氏;道寸と宗瑞の抗争;「文化人」としての三浦道寸 ほか)
著者等紹介
真鍋淳哉[マナベジュンヤ]
1969年神奈川県生まれ。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(歴史学)。現在、青山学院大学非常勤講師、横須賀市史編さん室嘱託(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スー
15
北条早雲を主人公にした本を読むとラスボスのように登場する三浦道寸、最後は息子の義意が項羽を彷彿させる突撃を行い北条勢の中を縦横無尽暴れまわり自ら首をはねて討死と作家さんによっては主人公を喰っちゃうぐらい魅力的に書かれていたので気になっていました。平安時代から亡ぶまで名門三浦一族の歴史が学べ、室町時代には豊後、摂津、信濃、会津、陸奥に領地を持つ程だったのに最後は三浦半島に追い詰められた。一族の最後になった道寸と義意はどんな想いだったのか?と思うととても悲しくなっちゃいました。2018/01/19
ナタネ油
3
道寸の文化的な活動に関心があって読んだ。著者も携わった『新横須賀市史』の成果を活かしつつ、その後の研究も踏まえている。三浦一族の通史として充実した内容。2021/10/22
CJ
3
前半は中世の関東の情勢と絡めつつ宝治合戦での宗家滅亡や南北朝期の動向など三浦氏の歴史を辿り、後半で道寸に触れる構成。伊勢宗端の最大のライバルという副題ながら、どちらかというと立ちはだかられた側で、文化人としての側面の方が印象的だった。あと、三浦ブランドの強さ。蘆名も猪苗代も三浦氏だったとは。それと、承久の乱は必ずしも討幕を目指したわけでなく目的は北条氏排斥だったという内容の文章があり、これは『江戸幕府崩壊』の薩長同盟の当初の目的が討幕ではなく一会桑の排斥だったというのに通じるものがあると思った。2017/01/13
ぎじぇるも
1
北条五代が好きで個人的に調べてはいたが知識が浅かったので読んでみた。道灌は上克下をされた、との知識はあったが何故そうされたのか、三浦道寸と大森氏の関係や総世寺での出家、玉藻前伝説に絡む三浦介とその後裔達など知らない事が多かったので大正解でした。2019/06/05
Ryuji Saito
0
2017年48冊目2017/05/10
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