内容説明
「宇宙塵」「宝石」などの掲載作を集成した『21世紀失楽園』時代小説とSFの融合に先鞭をつけた『金毛九尾秘譚』―幻といわれる著者の2冊の私家版を完全収録!SF、ミステリ、時代小説、アクション―。星新一と並んで日本SF黎明期に活躍した才人の多彩な作品集!連作「日本ロスト・ワールド」など未刊行短篇を多数収録。
著者等紹介
宮崎惇[ミヤザキツトム]
1933(昭和8)年、長野県小諸市生まれ。郷里の文学同人誌に参加し、詩や小説を発表。日本初のSF同人誌「宇宙塵」の最初期の同人の1人であり、同誌に数多くのSF短篇と評論を発表。61年、「宇宙塵」に発表した作品をまとめた私家版『21世紀失楽園』を刊行、以後、時代SF、マンガ原作、少年小説、ノンフィクションなど、多彩な分野で活躍した。81年11月、48歳の若さで病没
日下三蔵[クサカサンゾウ]
1968(昭和43)年、神奈川県生まれ。出版社勤務を経てミステリ・SF評論家、フリー編集者。著書に『日本SF全集・総解説』『ミステリ交差点』、編著に『天城一の密室犯罪学教程』(第五回本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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読書という航海の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
周到&執拗
3
まず最初に、謎解きミステリではないので御注意を。SF&怪奇スリラー短編集です。人間消失事件や連続失踪事件の趣向が好きな人らしいけれども、本格ミステリ的謎解きはほぼなし。ばりばり怪奇ホラーの巻末2編がむしろ一番合理的解釈をちりばめているくらい。あと、「3と2」のレズっ気手掛かりが〇。「理科の実験」のアイデアも掌編にはもったいないほど。「珪素生物」には小ネタながらヤラレる。…と、これくらいかな。非ミステリでは「金毛九尾秘譚」や「役行者」の伝奇的迫力が印象に残った。 (コメントへ続く→)2016/03/11
CJ
1
ショートショートのパートは、異星に居住する人類の描写などはイメージ豊かだし面白い作品も多いながら、さすがに古く感じる部分も。一方、時代SF・伝奇SFのパートはどれも面白く、「幻の八百八町」「金毛九尾秘譚」が特に良かった。2016/03/27
生きることが苦手なフレンズ
0
黎明期の日本SFとの事前情報やタイトルから、星新一や筒井康隆みたいなのを想像してて、ロボットなんかが登場する小噺程度のものだろうとそこまで期待はしていなかったんですが、意外と良作でした。 アイディアはそうユニークではないんですけど、描写がシニカルでリリカルで、好感を持てます。 幻想文学みたいでした。2019/01/07
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