目次
豊後大友氏研究の成果
第1部 大友氏の由緒と史料(野津本「大友系図」の紹介―大友氏出自に関する決定的史料;具書案と文書偽作―「立花家蔵大友文書」所収「鎌倉代々御教書」についての一考察;戦国期大友氏の花押・印章編年考)
第2部 大友氏の家臣団と領国支配(戦国期大友氏の軍事編成について―「同心」感状の分析を通じて;田原親資考―戦国大友氏の支配制度の一考察;大友氏の肥後支配;中世後期における守護大友氏と由原宮;天正末期の豊後国稙田荘について―稙田荘名々給人注文写の研究)
第3部 大友領国周縁部と領国外勢力(毛利氏の北九州経略と国人領主の動向―高橋鑑種の毛利氏方一味をめぐって;天正年間以前の大友氏と島津氏;豊後大友氏と鉄砲について)
第4部 大友氏と本拠(中世府内の大友館考―府内古図からみた大友館の所在地および規模について;十六世紀後半における豊後府内・臼杵と大友氏―城下町移転に関する再検討)
著者等紹介
八木直樹[ヤギナオキ]
香川県生まれ。熊本大学文学部歴史学科卒業。熊本大学大学院文学研究科修士課程修了。九州大学大学院人文科学府博士後期課程修了。博士(文学)。現在、大分大学教育福祉科学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BIN
7
豊後大友氏に関する重要かつ今後の指標となるような論文13本集めた論文集。戦国時代の大友宗麟が主となるものの、政治面とかかなりマニアックなところが多い。大友家の系図が枝族の野津家に伝わっていたというのはそれまで全く公表されることもなく蔵の中にしまわれていたのだろうか。まだまだ重要な文書が知らないところに眠っている可能性を思わせてくれる論考でした。個人的に良かったのは第3部の外部勢力との関係で高橋鑑種のこと、島津との軍事同盟、大友家の鉄砲のこと。鉄砲本体はともかく硝石とかは輸入に頼っていたと聞いた気がしていた2017/06/24