内容説明
御器量無双の御人躰、世に隠れなく候(「言延覚書」)。長きにわたる出雲尼子氏との戦いや、陶晴賢の謀反による壮絶な最期など、明快な文章で激動の生涯を辿る。山口に大内文化を花開かせた名将の一代記。
目次
第1部 義隆以前の大内氏(大内氏の登場と妙見信仰;大内氏と室町幕府;大内政弘と応仁の乱;天下の重鎮・大内義興)
第2部 大内義隆とその時代(義隆の前半生;険難の山陰路;大内文化の興隆;陶隆房の謀反;大寧寺の激戦と義隆の最期;大内氏の滅亡)
著者等紹介
米原正義[ヨネハラマサヨシ]
大正12(1923)年、島根県生。國學院大學大學院博士課程修了。元國學院大學教授。國學院大學名誉教授。平成23年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MUNEKAZ
8
もとが1967年に出た本だから仕方ないかもしれないが、『陰徳太平記』などの軍記物をベースにした著述が古いと感じさせてしまう。ただ副題にある通り義隆の文化面での動きや、義隆以前の大内氏の略歴も載っており、手軽に大内氏や義隆のことを知るにはちょうど良いのかもしれない。
とし
8
大内義隆--この人については、知ってるつもりで、まったく解っていなかった。仏教に帰依したりキリスト教に身を捧げたりした戦国武将はいっぱいいるけれど、学問としての神道、仏教、儒学、歌学に、ここまで入れ込んだ戦国大名は、彼をおいて他にはいない。「大内文化」という言葉は知っていたけれど、その質実の厚みをまったく実感できていなかった。いや~、ページ数の少なさに比して、得るものが実に多い本だった。2018/09/26
娑婆乃呼吸
3
神保町のブックフェスティバルにて購入。 元の出版年がやや古く、内容も軍記物をかなり典拠にしているように感じたが、大まかに大寧寺で大内義隆が散るまでの大内氏の歴史および家臣団も含めての文化レベルの高さに触れられる一冊でした。2023/12/02
MNK2
0
義隆のことを掘り下げる一冊となった。2017/09/04