内容説明
鎌倉幕府が滅亡し、後醍醐天皇、足利尊氏と、目まぐるしく支配者が変転する激動の時代に、相模武士たちはどのような運命を切り拓いていったのか。鎌倉公方足利基氏・氏満期を中心に、鎌倉府の創設に大きな役割を果たした彼らの動向を活写する。
目次
第1部 建武の動乱と鎌倉(相模武士と後醍醐天皇の倒幕運動;遺物・板碑・文書から読む“鎌倉幕府の滅亡”)
第2部 建武新政府と鎌倉御所(建武新政府の鎌倉支配;足利尊氏の離反と建武政権の崩壊 ほか)
第3部 足利基氏の鎌倉支配(観応の擾乱と足利基氏の鎌倉下向;尊氏・直義の信仰と鎌倉 ほか)
第4部 足利氏満の鎌倉支配(氏満の初政;氏満を支えた相模武士たち ほか)
著者等紹介
湯山学[ユヤママナブ]
1928年、静岡県に生まれる。中央工業専門学校中退。神奈川県藤沢市役所に勤務。現在、退職。戦国史研究会・地方史研究協議会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フランソワーズ
6
やはり読みどころは、一般的に知られている上杉氏や三浦氏、大友氏ではなく、海老名氏や長井氏、二階堂氏、渋谷氏ほかのマイナーな氏族の事績にふれていること。さらに政や合戦だけでなく、寺社との関係にも言及していることも良かった。義堂周信や頼印、得勝抜隊など、彼らが武士に大きな影響を及ぼした点が如実に見て取れる中世は、いうまでもなく宗教の時代でもあった。2023/04/02
吃逆堂
2
それぞれの情報をさらりと流しているが、典拠となる史料の幅が半端ない。贅沢をいえば索引がほしいところ。2015/07/21
Go Extreme
1
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